ワシテが描く、太陽のような「てん」に魅かれて手にとりましたが
読んでいるうちに、胸がざわつきました。
私は息子の苦手なことを、苦手でも頑張ろう!と励ますだけの大人だったから。
ワシテの先生の、サインを頼む、という行為がとても印象的でした。
自分の象徴である名前を書くことで
ただの「てん」が、自分を表現した「作品」に変わる・・・
サインには魔法みたいな力があるように感じたからです。
絵で自分を表現することは、優劣じゃなくて、楽しいはずのことですよね。
そして、額に入れて飾る位、価値のあること。
自信に満ちたワシテが絵に没頭する表情がとてもいいです。
息子にも、絵でも、音楽でも、スポーツでもなんでもいいから
夢中になって自分を表現できる何かを楽しんでもらえるよう
私も彼らしさをそのまま喜べる親になりたいなぁと思います。
読み終えて、ふと、
息子が幼稚園のとき、太筆でメチャクチャに?描いた
自称「地球の大きさを計るために描いた絵」を
先生がとても褒めてくださったことを思い出しました。
改めて、感謝!
どちらかというと、大人の方向けだと感じましたが、
文章も短く、優しい色使いの絵で、幼児さん位から楽しむことが出来そうです。
暖かな読後感で、お休み前にもおすすめです。