「春の絵本」というと、桜やたんぽぽなど、きれいな色合いの、心和む絵本を思い浮かべますが、さすがは、やまんばのむすめ、まゆのお話だけあって、スケールが違います。
冬から春へと移行する季節。毎年必ず、この時期になると、「おきゃくさま」がやってきます。まゆは、いつもよりちょっぴりおめかしをして、お客様を迎える支度をしました。くるんとカールさせた前髪がかわいらしくて、娘もこのページのまゆが大好き。いつもは豪快なまゆも、やっぱり女の子なんですね!
ドン ゴロン ゴロン ドドン ゴロン・・・真っ黒な雨雲からにゅっと顔を突き出したのは、立派な角をはやした竜。そして、その後ろに、恥ずかしそうに顔を覗かせている小さな竜の子どもがいました。そのちびっこ竜の、ひゅーんと垂れた長い耳と、頼りなげな目が、我が家の愛犬にそっくりで、娘も「かわい〜い!」を連発。
小さな竜が、まゆのからだをそっととぐろの中に抱きしめて、さよならのあいさつをするシーンは、じーんときます。「ねえ、Jもくるんと抱きしめて」という娘のリクエストに応えて、両手両足を巻きつけ、「とぐろだっこ」をしてあげました。