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ピートのスケートレース ―第二次世界大戦下のオランダで―」 大人が読んだ みんなの声

ピートのスケートレース ―第二次世界大戦下のオランダで― 作:ルイーズ・ボーデン
絵:ニキ・ダリー
訳:ふなとよし子
出版社:福音館書店
税込価格:\1,650
発行日:2011年11月
ISBN:9784834026672
評価スコア 4.7
評価ランキング 1,824
みんなの声 総数 9
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  • 勇気ある人々に乾杯!

    第二次世界大戦下のオランダの話。10才の男の子ピートは、じいちゃんから大役を任されます。ドイツ兵から身を隠す必要のある近所の子ども二人を隣国のベルギーに送り届けるようにと。

    オランダでは冬、凍った運河をスケートで滑ることが移動手段の一つです。ピートはスケートが得意。子ども三人がスケートをして遊んでいるふりをして運河を滑り、国境を越えるのです。

    兵士の目をごまかせるでしょうか?道は間違えないでしょうか?まだ7才の小さな子はついてこれるでしょうか?でも、行くしかない。「・・わたしたちオランダ人はね、運河でスケートをするのが好きなだけじゃない、ほんとうはとても勇敢なのよ」という母さんの言葉を胸にして。

    ピートの勇気もさることながら、大切な孫、息子のピートを信頼して送り出すじいちゃんと母さんの勇気もまたすごいものです。戦時下という特殊な場面では、否応なく人は強くなるものなのでしょうか。我が身の危険を顧みず隣人のために力を尽くす・・。同じオランダで、隠れ家に住むアンネフランクの一家を支えたミープ・ヒースさんのことなども思い出されました。たくさんの人への謝辞に作中の人々の関係者と思われる名前が多数あり、事実を元にして書かれた本なのだろうと推測されます。このことに気づいてから再読すると、より胸にせまるものがありました。

    また、スケートが暮らしの中に根づいているオランダのお国柄、気候・風土など、日本とまた違う暮らしを知ることができました。子どもたちにとっては、視野を広げ、勇気あるピートの行動から学び、読むことによって自分もまた成長することのできる本だと思います。

    投稿日:2014/06/18

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    2
  • 『エルフステーデントホト』スケート競技

    • てんぐざるさん
    • 40代
    • ママ
    • 埼玉県
    • 女の子18歳、女の子13歳

    副題に「第二次世界大戦化のオランダで」とあります。
    表紙カバーの見返しに織り込まれた部分と、作者の後書きに、このお話の解説が載っていました。
    このお話に紹介されているオランダのスピードスケートの競技『エルフステーデントホト』は、実際に公式で行われているレースですが、お話そのものは、作者が念入りに下調べをして作り上げた創作だそうです。

    詳しくは本文の物語と、その解説を読んでもらえばわかりますが、
    直接大戦に参加していなかったオランダでも、
    当時はこういう恐ろしい疑惑による逮捕や処刑があったんだろうと推測されます。
    それをホントにうまく『エルフステーデントホト』競技にあこがれる男の子の話としてまとめられているので、戦争の話ですが、あまり胸に来る重たさはありませんでした。

    ミキ・ダリーの絵が、オランダの小さな町の風景や、運河の様子、子どもたちの不安なスケート移動の様子を見事に描いてくれていて見応えがありました。
    少々文章は長めです。
    高学年以上なら読み聞かせもできなくはありませんが、個人的には絵をじっくり時間をかけてみてほしいし、物語の内容も繰り返し読んでほしいので、ブックトークという形で、子どもたちに紹介できたらいいなと、思いました。
    高学年事情、中学生・高校生のお子さんたちに、
    出来れば戦争のブックトークのカテゴリーではなく、色々なスポーツ競技のおはなしの1つとして、紹介してみたいです。

    投稿日:2014/02/10

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    2
  • お話し会のリーダーの方のお薦めで読みました。

    読後すぐ、「ペドロの作文」(アリス館)を思い出しました。
    不幸なことに、戦争や軍事政権下で少年少女時代を過ごさねばならない子どもたちは、過去にも今もたくさんいます。

    こちらの作品は、実話をもとに作られたそうです。

    1939年、第二次大戦開始で、オランダにもヒトラー率いるナチスドイツが攻め込み占領下に置かれます。
    ベルギーとの国境近くのオランダの町スラウスに住むピートは、スケートに夢中な10歳の少年。
    いつの日か(憧れのピム・ムリエイルが、自ら滑り、公式レースに立ち上げた)「エルフステーデントホト」という、11の町をめぐるオランダ最大のスケートレースに出場する夢を持ち続けています。

    そんなピートが、1941年冬のある日、重大な任務をスケート作りの職人の祖父に言いつかります。

    祖父の知人のウィンケルマンさんが、イギリスと無線機で連絡していたことでナチスに捕らえられ、身の危険を察知した、ウィンケルマン夫人が子どもたちを、隣国ベルギーのブリュッヘ(現ブリュージュ)のおばさんのところへ逃がしたいと思っています。

    それには、凍った水路で遊んでいるがとごとくスケートで滑って行くのが、厳しいドイツの監視下で最も安全な方法でした。
    その手助けをすることになったのです。
    ドイツ占領下でも、オランダ人のスケートが許されていたのです。

    ヨハンナ(9歳)とヨープ(7歳)姉弟と一緒に、警備兵が目を光らせる中、命がけで凍った運河16キロをスケートで滑らなくてはならないのです。
    事情がばれたら即捕らわれてしまうかもしれないという、訳有りの姉弟をドイツ兵から護りサポートし、滑り続ける勇敢なピートの胸の内の緊張感が伝わってきます。

    スケートが氷上を滑る スイッシュー スイッシューの音が、なんとも読んでいて読者をも「早く 早く」と焦らせます。
    手に汗を握りつつ、読み進めました。

    10歳で最悪の場合は死″と腹を決め、心の中で歯を食いしばり、大人(それも敵兵)と対峙しなければならない時代が、とにかく悲しい。
    ピートにとって貴重な体験になったかもしれないけれど、子ども時代にこんな経験で勇気を育む必要はないと思いました。
    また、こういう機会を子どもに与えぬよう、現代の戦火を少しでも消せたらと思いました。

    結末は、皆さんで確かめてください。

    巻末に、「それから・・・・・・」と「作者より」の補足があり、じっくり余韻を楽しめました。

    少々文章量が多く内容も複雑なので、高学年以上の方にお薦めします。

    ソチ五輪でのオランダのスケート選手の活躍は、400年以上の歴史を持つオランダの方々にとって、さぞや誇らしいことだったでしょう。

    投稿日:2015/10/25

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    1
  • かなりの早期教育ですね。命がけのスケートという重大な任務を任された時のピートのプレッシャーと言ったら相当なものだったでしょう。読んでいる私も心臓が口から出そうなくらいドキドキしました。何とも緊張感溢れる絵本です。

    投稿日:2015/02/26

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    1
  • 様々な国で。

    敗戦国日本・被爆国日本。
    戦争は日本だけではなく、多くの国でたくさんの犠牲と想いがあったのですよね。
    戦争を知らない世代には、絵本で戦争の時代を知ることは、大変意義あることに思いました。
    子供から大人まで、考えさせられる1冊に思います。

    投稿日:2020/09/11

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  • あぁ、よかったぁ・・!

    • もゆらさん
    • 50代
    • その他の方
    • 神奈川県

     ルイーズ・ボーデンさま:あなたは第二次世界大戦という現実の歴史のなかに、実に緻密巧妙に、ハラハラする程生々しく、物語と映像とを創りあげましたね。私はその練り上げられたページの中で、右往左往させられました。時を越え、まるで当時のオランダの凍った運河の上で、勇敢な3人の子どもたちを橋の陰から応援し、手に汗にぎる気分になってしまいました。暗い時代の中にも、明るい未来の予感を信じて生きる一人の少年に、ヒーローを感じました。ありがとう、創作でホント、よかったぁ。感謝

    投稿日:2014/12/28

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