発行年月日を見ると、長野ヒデ子さんの初期の頃の作品だと思います。
簡単な仕掛け絵本になっていて、
主人公『ぼく』のお父さんの昔の話は切れ目より上に、お母さんの昔の話は切れ目より下に描かれていて、
同時に捲っていったり、片方ずつ薦めたり、時々どちらかの時間だけを遡ったりしながら、読者の好きに読み進めることができます。
時代が時代なので、「ぼく」のお父さんとお母さんの子どもの頃は、はっきり描かれてはいませんが、昭和20年代くらいのようで、平成の今の子どもたちからすると、すごく昔に感じるかもしれませんし、
どちらかというと、おじいちゃんおばあちゃんの子ども時代に近いかもしれません。
どっちにしろ、自分のお父さんお母さん、おじいちゃんおばあちゃんにもちゃんと子供の時代があったのだということが、この絵本から伝わってきてくれるといいなぁと、思いました。