この絵本は、柿本幸造さん生誕100周年を記念して復刻された作品です。
「幸せ家族」を絵本にしたら、まさにこんな感じ!
優しいパパに、おおらかなママ、そして可愛い三人の子どもたち。
季節は緑あふれる春。優しい若草色が一面に広がります。
赤い屋根の家、小さな煙突から煙。赤いポストに、庭の大きな木にはブランコ、そして窓辺に揺れる色とりどりのポピーの花・・・
でも、今朝はママが怒っています。
どうやらパパが大事な記念日を忘れているようなのです。
そこで三人のこぶたちゃんたちは、何やら素敵なことを思いつくのですが・・・
文章は長崎源之助さん。大好きな作家さんです。
優しさあふれるお話の中に、クスッっと笑えるユーモアがあります。
すっかり花嫁気分になったママが、なんにもしなくなったという最後のオチも楽しく読めました。
そして、柿本さんの挿絵は色彩がとても綺麗で、暖かく柔らかい春の陽射しを感じるようでした。
三人が花摘みにやってきた見開きのページは特に素敵!
表紙はパパが買って来てくれた大きなケーキです。
そして裏表紙には、今日の記念写真が!お部屋に飾られる写真がまた1枚加わったようですね。
家族の幸せをカタチにした、心温まる素敵な1冊です。