【魔女の百科事典】を図書館で読んだ黒猫ハーバート。そこには魔女が引き取り手になってくれると書いてある。魔女探しに出掛けたハーバートだが黒猫は不吉だと町を行く人からは邪険にされる。仕方なし図書館に戻ると・・・?!
「しつれいですが、魔女さんですか」
恐れつつも声を掛けていく姿がちょっぴり切ないです。独りぽっちだから誰かに必要とされたい。心の叫びが無常にも人間には伝わりません。しかしひょんなことで魔女の卵と出会ったことでハーバートは生き生きとしてきます。
描き方が素敵なのです。まるでハーバートの心模様を写し取ったかのような高い壁の建物・うつむき歩く通行人・町を吹き抜ける木枯らし。全体を覆う黄色が哀愁を引き立てています。
魔法学校といった語句も登場しますのでハリー・ポッターなどのファンタジー物語がお好きな方にも楽しめる作品です。