おもしろおかしい昔話ばかりを読んでいたのですが、これは切ないお話でした。娘が薪拾いに行ったまま戻らなくなったのを心配して、おとうが探しに行きます。娘は鬼の妻になっており、孫のこづながおりました。
鬼と人間の間に生まれたこづなは、とても賢いですね。でも、悲しい鬼の血、人間を食べたくなるかもしれないのです。こづなは、この問題を自分で決着をつけます。この方法しかなかったのでしょうね。純粋で一途なこずなの気持ちを思うと、とても切なくなりました。
かたやまけんの描くこづなは、意志が強そうで躍動感があり、とても惹き付けられました。