内容はとんでもないお客様ですが、グリムにしてはとんでもないお話。
ワッツが描くグリム童話の中では飛びぬけたお話です。
主人公のニワトリ夫婦のはちゃめちゃな顛末記は、それだけで楽しい(少し怖い)のですが、ぬいばり、まちばり、登場者が他のグリム童話からすると異質な感じ。
めんどりの産んだたまごを食べてしまうという部分はとてもブラックです。
田園風景を舞台にしたお話としてはとてもドライ。
なのにブラックユーモアとしても、ドタバタ喜劇としても、とても面白いのです。
ワッツさんはこの絵本の中ではサービス精神いっぱいです。
ストーリーに関係ないところで、いろいろな動物たちがギャラリーとして、エキストラとして話を盛り上げています。
まずは、あっけにとられてしまいました。