新天地を求めて、南へ長い旅を続ける、ビッグホーンの仲間たち。潮の香りに、海に近づいたことを知ります。生まれて初めて見る海に、大はしゃぎのリトルホーンでした。砂浜で声をかけてきたのは、巨大カメのアーケロンのおばさんでした。卵を産んだばかりの砂浜で暴れないでほしいと…海に戻らないといけないので、卵を守ることができないと言うと、思わず、僕が守りますと約束してしまいました。ビッグホーンにも一緒に守ってくれるようにお願いしたのですが、少しでも早く南へ行きたいと群れを守ることしか考えていないので、ひとり残ることにしたリトルホーンでした。
ビッグホーンの後ろ姿を見ながら、残ることに決めたリトルホーンが、なんともかわいそうに思えましたが、優しい気持ちがたまりません。でも、卵を守ることは、なかなか大変なことで、何度も何度も敵と戦うことになります。リトルホーンの逞しさも感じます。そして、迎える最後のシーン…
生きるための戦いを強いられている恐竜世界を、違う観点から知ることのできる中身の濃い作品だと思いました。
今も生きている大きな亀たちは、そのまま恐竜の世界にもいるような気がしました。