昆虫絵本の第一人者、得田之久が1970年頃に出版した昆虫絵本の新版。
5冊同時に発売となっているうちの1冊です。
あとがきに、2〜3年観察を続けてから、何とか1冊の本にまとめたとありますが、その努力が窺い知れる素晴らしい内容です。
あげは、今でも良く見かける昆虫です。
我家の庭には山椒の木が、隣の実家にはミカンの木があるので、蝶道に当たるからかも知れません。
庭にある山椒の木は、毎年、あげはが卵を産み付け、幼虫が葉を全部食べ尽くしてしまうので、見つけたら直ぐに退治していたのですが、この絵本を読んだらそんなことが出来なくなってしまいそうです。
それにしても、幼虫は成虫になるまでに6回も脱皮するとは驚きです。
自然の営みの不可思議なところです。
精緻な絵、挿入された解説等、科学書としても十二分に通用する内容で、是非読み聞かせして欲しい一冊です。