昔、どこかで聞いたことのあるお話でした。
読んでみれば、「アーッ、知ってる」と思う方も多いのではないでしょうか?
落語の場合この噺は、見せ物小屋が舞台ですが、後書きで作者も触れている通り、絵本では、江戸時代にテレビがあったと仮定して物語が進んでいきます。
テレビ局の男が、次のテレビのネタになるような芸のある人を探していると、立ち寄った茶店で、面白い話を聞きます。
江戸から3日ばかり、西へ西へと歩いっていった杉林に、腰かけのような石があって、そこでたばこを吸っていると、一つ目小僧に会えるというのです。
そこで、男は、実際にその杉林へ出かけてみることにしました。
すると、一つ目の女子のに出会えたんです。
「出演料は弾むから、テレビに出てくれ〜」と、追い掛けていく内に、男は人さらいと勘違いされて、お白州へ引っ張られてしまいます。
「へえっ」と、顔をあげると、周り中すべて、一つ目の人ばかり。何と、男は一つ目の村に入り込んでしまっていたのです。
という、立場の逆転を面白く伝えてくれる落語のお話です。
それにしても、江戸の話というのは、お化け(一つ目とか、鬼とか)が出てくるものが本当に多いですね。