暖かくなり、物置にしまわれたストーブが、「なつじゅうものおきでくらすなんてつまらないや。しごとをみつけてはたらこう」と、町へ飛び出します。けれども、季節外れのストーブに、誰一人振り向いてくれません。落ち込んでぼんやりしてるストーブを、ゴミ収集車がぐいと押したから大変。ストーブは坂道をごろごろと転がっていき…。
娘も息子も、薪ストーブの形を見たのは初めて。「これ、ストーブなの?!」と不思議そうでした。森にやって来て、動物たちのおうちになったストーブ。怖いオオカミもやっつけてくれる正義の味方です。必要とされることが生きる活力になる、ストーブの気持ちに共感しました。ただ、その時々でおうちになったりパン焼き機になったりするというくだりに、「危なくない?」などと思ってしまう私は、感性が乏しいのでしょうか…(笑)。