アンデルセンの有名な『おやゆびひめ』。
だからこそ、変な脚色のない、丁寧な絵で読みたいものです。
この作品は訳者が北欧文学が専門の石井登志子さん、
繊細な美しい絵のべスコフさんの絵で満足な仕上がりですね。
少し長いですが、親子ともにアンデルセンのお話をじっくりと堪能してほしいです。
チューリップの花から生まれた小さな女の子、おやゆびひめ。
ところが、ヒキガエルにさらわれたり、もぐらのお嫁さんにさせられそうになったり・・・。
なかなか波乱万丈の展開です。
土の下で倒れていたツバメを介抱してあげたので、
お礼に南の国へ連れて行ってもらい・・・。
意外にしっかりと生きようとするおやゆびひめが頼もしいですね。
ラストは、女の子がうっとりでしょう。
季節の移り変わり、渡り鳥など、生き物の姿も体感できますね。
やはりきちんと伝えたいおはなしです。