川端誠さんの「落語絵本」シリーズは、結構文章量もあるのに、子ども達が途中で飽きることなく、最後まで興味津々で聞いてくれます。ちょっとおおげさですが、日本人の血が騒ぐのでしょうか?
さて、落語絵本の他の本が、ちょっとズレてる人たちが主人公だったり、とんち満載だったり、馬鹿馬鹿しくも可笑しい会話が続いていたりするのに比べて、このお話は物語色が強く、登場人物も真面目です。女の子の主人公というのも珍しいですね。
みんなが真面目に一生懸命生きている感じが伝わってきて、江戸庶民の暮らしが垣間見えます。
出てくる人たちが(泥棒以外は)みんな温かい気持ちを持っていますし、最後の絵もこちらも思わず微笑んでしまうようにいいですね。