開くたびに胸が熱くなる作品です。お隣のバーソロミューおじいちゃんはネリーが赤ちゃんのころから、ネリーを可愛がり、お世話してくれました。でも、ネリーが成長するにつれて、おじいちゃんはだんだん体が弱くなっていきます…。老人と子供の心温まるやり取りが、たくさん会話に登場する絵本。まず、絵がすてきなのです。このお話にぴったりのペン画です。このご近所の風景や登場する人々の表情が生き生きと描かれていて、まるで会話が聞こえてくるようです。
実は息子には近所に3人もの、息子を赤ちゃんのときから可愛がってくれているおばあちゃんたちがいます。わたしの両親は日本、主人の母は隣町に住んでいるので、直接近所でふれあうことのできる老人たちは、このおばあちゃんたちだけです。そのうちの一人、テイラーおばあちゃんは息子が生まれたときからお世話になっていて、よくめんどうを見てもらいました。でも、この絵本のようにテイラーおばあちゃんは最近、歩行器なしでは歩けず、今では息子がゴミ出しのお手伝いをしています。
いつかは別れがやってくるのですが、そのときまでずっとあたたかい関係を持ち続けたいと願わずにはいられません。