作者は幼少時のポリオによる四肢まひだそうです。
当人が描く「障がい者」は、要するに健常者となんら変わることの無い、
いたずら好きであったり、怠け者もいる、と
ユーモアたっぷりです。
障がい観の歴史には私も初めて知った衝撃的な事柄もあり、
また、興味深く冒険の一つ!という視点は新鮮でした。
絵本のスタイルなので、本文128ページでも、
次男9歳はあっという間に読破。
別に薦めたわけではなく、私が自分用に図書館で借りてリビングの棚に置いていたら、
いつの間にか読んでいました。
最近は小学校でもバリアフリーは積極的に教えてくれるみたいで、
教科書に点字の浮き出し実物があったり、手話つきで合唱したり。
長男も車いす体験、アイマスク体験などもしていました。
だからこそ、もう一歩踏み込んだ当人からのメッセージは貴重です。
訳者もデリケートなニュアンスに苦労されたみたいですが、
とてもリズミカルでいいです。
何より「障害者」ではなく「障がい者」という表記にうれしくなりました。