この本は、新鮮でした。
なぜって、片付ける子供や親の側ではなくて、
片付けられるおもちゃの側の気持ちを描いていたからです。
遊ぶときはどんどん出す、でも片付けしないで、どんどんまた次を出す。どうやったら子供が気持ちよく片付けしてくれるのか、悩みますよね。
でも、あんまり教育的すぎる絵本は、親の意図が見え見えで楽しくない。。。
おもちゃの側に立ったこの本には、
大人である私も、「へぇ!」と思いました。
物の気持ちって、あんまり考えたことがないもの。
時々、ものを叩いたり投げたりする子供に、
「クレヨンさん可哀想だよ」とか「コップさん、泣いちゃうよ」ということはありますが、
そこまで物の気持ちを考えて行っているわけではなかったので、
おもちゃがプンプン怒って発言するシーンは、新鮮でした。
子供に「どこが好き?」と聞いたら、
「ここがすき!」と見せてくれたのは、
カンガルーの赤ちゃんが、
お母さんのお腹の袋におさまるシーンでした。
幸せそうな、安心感に包まれた温かさが、伝わってきたのかもしれません。
”物にも感情があり、
やってほしいこととやて欲しくないことがある”。
そう考えると、
物だけでなく、動物や、植物や、他の人間にも優しく接する、大切にできる人間になれるのかもしれません。
それは、子供でも、大人でも。
これを書いているパソコンのキーボードも、あんまり乱暴に叩いちゃ、いけませんね!