宮沢賢治の絵本 貝の火 宮沢賢治の絵本 貝の火
作: 宮沢 賢治 絵: おくはら ゆめ  出版社: 三起商行(ミキハウス) 三起商行(ミキハウス)の特集ページがあります!
親子のひばりは、沢山おじきをして申しました。 「これは貝の火という宝珠でございます。 王さまのお伝言ではあなた様のお手入れ次第で、この珠はどんなにでも立派になる

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自信を持っておすすめしたい もぐら年があってもいいんじゃないか  投稿日:2014/01/05
十二支のはじまり
十二支のはじまり 作: 岩崎 京子
絵: 二俣 英五郎

出版社: 教育画劇
 「トムとジェリー」はアメリカの1950年代のアニメだが、今でも人気が高い。
 いつもネズミのジェリーに騙されているばかりの猫のトム、そんな二匹によるドタバタ劇だが、猫とネズミの関係はどうも古今東西同じらしい。
 その訳は、どうもうんと昔、神様がその年の代表を動物たちの中から決めると発表したところかららしい。
 ネズミは猫にその集合日を騙して教えて、干支、つまり12匹の動物、から猫がはずされたということで、それ以来猫はネズミを追い回しているのだという。
 もし干支に猫がはいっていたら、人気アニメ「トムとジェリー」は誕生しなかったのだ。

 干支は日本人にとっては欠かせない。
 誕生年を聞く際にも、それだと干支は何何だねと必ずくっつける。同じ干支でも一回り違うんだ(つまり、それだけ年上あるいは若い)というぐらいに、日常的にもよく使う。
 十二支の最初はネズミ。でも、どうしてネズミなの、って誰もが思う。もっと大きくて強そうな動物がいるのに、どうしてネズミから始まるの?
 どうしていのししが最後なの?
 子どもなら一度は考える疑問。
 そんな疑問に答える昔話を絵本にしたのが、この絵本。
 正月ならではの絵本だ。

 今年(2014年)は午(うま)年だが、ネズミから始まる干支の7番めに馬がはいって、そのあとに羊が来るのか、この絵本ではどちらかというとすっとスルーされている。
 足の速い馬なら、もっと上位をねらえたはず。せめてへびよりは神様の門に早く到着したのではないか。
 誰もがそう思うだろうが、これは昔話だから、そう真剣にいっても埒がない。
 ここはひとつ大人の対処で、馬はなんとか7番めと覚えておこう。
 一番最初にこの話を考えた人も、たぶんはそうして干支に猫がはいっていないのかという疑問から始まったのだろうから、足の速い馬であっても、7番めにするもっともな理由は考える必要はなかったのだろう。

 干支から選のもれた動物は猫以外にもいる。
 有名? なところでは狐とタヌキ。蛙なんかもはいっていてもよさそうだ。
 どこかの政党が影の大臣を選んだように、影の干支があっても面白いかも。
 「何年?」「今年の干支の、もぐら。年男なんだ」、なんて。
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自信を持っておすすめしたい 宝石のような時間  投稿日:2013/12/29
マッチ箱日記
マッチ箱日記 文: ポール・フライシュマン
絵: バグラム・イバトゥリーン
訳: 島式子・島玲子

出版社: BL出版
 どうして子どもって小さなものを宝もののようにして集めたがるのだろう。
 小さくなった匂いつきの消しゴム。きらきらひかるスーパーボール。遊園地の半券。鉄腕アトムのシール。ちびた青い色鉛筆。小指の爪ほどの貝殻。そのほか。そのほか。
 机の引き出しの奥深くにそっとしまって、でもいつの間にかなくなってしまう、宝もの。
 もしかしたら、それは思い出だからかもしれない。
 誰にも渡したくない、けれどいつか誰かにそっと話したいような。

 イタリアで生まれた少年は貧しい生活をおくっている。時には食事さえとれないことがあって、そんな時にはオリーブの種をなめることもあった。
 小さくなったオリーブの種。それが少年の最初の「思い出」。
 父親がアメリカに出稼ぎに行った時、少年はまだ赤ん坊だった。少年が知っている父親の顔は一枚の写真。
 それが少年の二番めの「思い出」。
 そして、少年たち一家は父親を追ってアメリカに移住することになる。
 ナポリの町で見つけたのは、マッチ箱。
 字も書けない少年は、その中に「思い出」のものを入れることにした。少年の、いわば日記。
 ナポリでは初めて見た瓶入りの飲み物の王冠をいれた。

 アメリカに着くまでの苦難。アメリカでの迫害。
 けれど、少年はめげることはなかった。
 マッチ箱の日記にはさまざまな思い出が詰め込まれていく。
 魚の骨。新聞の切れ端。折れた歯。初めて見た野球のチケット。
 やがて、少年は字を覚え、印刷工になっていく。
 マッチ箱の日記はもう終わったけれど、別の方法で日々を綴っていく。
 それは、本屋になること。「読んだらその時のことを思い出せる」から。

 今ではすっかりおじいさんになった少年がひ孫の少女に語りかける人生。
 たくさんのマッチ箱は、一つひとつは小さいけれど、少年の「思い出」がうんとつまっている。
 生きていくことは、そのことを誰かに伝えていくこと。それは未来の自分でもあり、自分から続く人々だ。
 「日記」とは、そのためのものともいえる。
 精密な筆と温かな色調のこの絵本もまた、「日記」のようにして誰かに読まれつづけるだろう。
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自信を持っておすすめしたい いのちの漲る夜  投稿日:2013/12/15
ゆきのよあけ
ゆきのよあけ 文: いまむら あしこ
絵: あべ 弘士

出版社: 童心社
 都会の夜はイルミネーションがきれいだ。
 澄んだ冬の夜を彩る、今や風物詩といっていい。
 恋人たちは愛を語りあい、家族は笑顔にあふれる。仕合せに満ちた季節だ。
 でも、森ではちがう。
 氷つくような寒さの、一面雪景色におおわれた山の夜はまったくちがう。
 小動物たちは冬だといって安心はできない。夜だといって心休まるわけではない。
 雪の巣穴にうずくまっている野うさぎの子の夜も。

  『あらしのよるに』でさまざまな賞を受賞し、動物絵本で人気の高いあべ弘士さんが絵を担当したこの作品は、さすがあべさんと満足のいく仕上がりだが、それよりもいまむらあしこさんの文がいい。
 冬の山の一夜のできごとを、母うさぎをなくして初めての冬を迎える野うさぎの姿を通じて、動物たちが懸命に生きる姿を活写している。
 それは都会の夜とはまったく違う。それでいて、生きることの重さを痛切に感じる。

 いまむらさんの文章のすごいところは、動物たちの動きを的確に表現している点だ。
 たとえば、野うさぎの子の毛づくろいの場面。
 「耳を かおのまえに ひっぱり、まえあしで、ていねになでつけます」なんて、まるでそこに野うさぎの小さな鼓動が聞こえそうだ。
 だから、夜の雪の森で、野うさぎの子が陸ではきつねから、空からはふくろうに襲われる場面の、胸がどきどきすることといったら、ない。
 「あしをとめた そのときが、のうさぎの子の いのちの、おわりなのです」と書かれたら、応援するしかない。
 この子を助けてあげて!
 くる、くる、きつねが。くる、くる、ふくろうが。
 逃げて、野うさぎ! 駆けて、野うさぎ!
 子どもたちの声援が聞こえてきそうな絵本。大人だって、夢中になるのだから。

 それに加えて、あべさんの絵だ。
 なんとか逃げおおせた野うさぎの子の、朝の光にすくっと立つその姿の凛々しいことといったら。
 いのちの美しさにちがいない。

 都会の冬の夜を彩るイルミネーションはきれいだ。
 けれど、命をかけた冬山の夜は、もっと生き生きとしている。ただ、そのことを知らないだけ。
 この絵本は、そっと、そんないのちの漲る夜を教えてくれる。
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自信を持っておすすめしたい 本を読む一番お気に入りの場所  投稿日:2013/12/08
ほんをよむのにいいばしょは?
ほんをよむのにいいばしょは? 文: シュテファン・ゲンメル
絵: マリー・ジョゼ・サクレ
訳: 斉藤 規

出版社: 新日本出版社
 どこで本を読むかは、読書好きな人にとって重要な問題です。
 ふとんの中、書斎、トイレ、公園のベンチ、コーヒーショップ、さまざまあるでしょうが、私は断然電車の中。仕事に向かう、または仕事から帰る電車の中。
 適度に揺れて、適度に賑やか。案外通勤電車というのは静かなものです。だから、ページが進みます。
 もっとも絵本には適さない。読むスペースの問題で。
 絵本を読む時は、部屋の中。きちんと座って読みます。

 ある日、森の中で一冊の本が落ちているのを見つけた、こねすみのニリィ。
 お話が大好きなニリィはいそいで家に戻って、さっそく本を読もうとします。
 ところが、「ガッタン ゴットン ガガーン」って大きな音が。ニリィの家にはやかましい弟たちがいたのです。
 なんとか彼らを家から追い出して、さあゆっくり読めると安心したニリィですが、今度は台所からおかあさんねずみの晩ごはんの支度の音が。
 生活騒音っていうのでしょうか。思った以上に大きく響くものです。
 仕方なく、森へ行って本を読もうと決めたニリィですが、キツツキの音もアナグマさんのいびきの音も気になって本どころではありません。
 草原には風の音が、池には蛙たちの合唱が。
 どこで本を読むかは、今やニリィにとっては大問題です。
 悩んだ末に、ニリィはいいことを思いつきます。
 音を出して自分のじゃまをするみんなを集めて、おはなし会をすればいいんじゃないかって。

 ニリィの思いつきは自分だけでなく、まわりも幸せにします。
 読書のじゃまをするものを味方につけてしまおうという方法です。
 おとなの人が絵本を読む時、なかなかいい場所がありません。だったら、ニリィのようにおはなし会で読むのも最高です。
 声を出して、みんなの表情を見ながら、絵本の世界に入り込めるなんて。
 ちいさなこねずみに教えられた知恵です。

 本を読む一番お気に入りの場所。
 そんな場所を持っているのは幸せです。
 だって、そこが一番心地いいところなんですから。
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自信を持っておすすめしたい こんな絵本は宝物  投稿日:2013/12/01
ガリバーの冒険
ガリバーの冒険 作: ジョナサン・スウィフト
絵: 安野 光雅
訳: 井上 ひさし

出版社: 文藝春秋
 井上ひさしさんはとても才能のある人でした。
 「でした」と書いたのは、2010年の春に亡くなったからです。
 どんな才能があったかというと、小説を書きました。演劇の台本を書きました。放送の台本を書きました。ストリップ小屋(ここがどういうところかはお父さんに訊いてください)のコントを書きました。お米のことに悩みました。本のことに力を注ぎました。若い人に力をくれました。
 そんな人でした。
 忘れていました。絵本の文も書いたことがありました。

 それがこの作品です。絵は安野光雅さんが担当しています。
 『ガリバーの冒険』の、本当の作者(原作といいます)は、ジョナサン・スウィフトというアイルランドの作家です。
 小人の国や馬の国を訪問することになるガリバーの話は聞いたことがあると思います。
 でも、読んだことはない、と心配することはありません。あまりにも有名すぎて、本当の原作を読んだ人はきっとあまりいません。
 だから、こうしていくつになってもガリバーの物語を読むことができるのです。
 
 井上ひさしさんが海を好きだったかどうかは知りません。
 でも、井上さんの名前を有名にした『ひょっこりひょうたん島』は海に浮かぶ島で繰り広げられる活劇でしたし、初期の演劇『11ぴきのネコ』も確か海が描かれていたと思います。
 井上さん自身はけっして波の上をふらふら浮かんでいるような人ではありませんでした。
 むしろ、しっかりしたブイのような人でした。
 ここは波が荒いよ、ここは浅瀬だよって、航海する船に教えてくれるブイ。井上さんの発言はそのようでした。

 そんな井上さんがどうして絵本の文を書くことになったのかわかりませんが、絵を描いた安野さんは井上さん亡くなった後に自分の本棚の奥から1969年に出版されていたこの本を見つけます。
 それがこの本の、あらためて出版されるきっかけとなりました。
 最後の、小人の国を離れていくガリバーの顔が、井上さんの顔に似せているのは、安野さんのお遊びでしょう。
 そういう遊びを、井上ひさしさんという人は大好きだったと思います。
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自信を持っておすすめしたい ディズニーランドのシンデレラはここにはいないけれど  投稿日:2013/11/24
シンデレラ
シンデレラ 文・絵: 安野 光雅
出版社: 世界文化社
 「シンデレラ」の絵本の話をします。
 えーっ、そんな話知ってらーい、と逃げ出そうとする子どもたちもたくさんいるでしょうね。
 でも、大切な話ですから、戻ってきて。
 もちろん、お話はみんなよーく知っていますよね。ディズニーのアニメ映画にもなっているし、ディズニーランドにあるシンデレラ城で結婚式まで挙げたお二人もいるくらいですから。
 パレードには本物? のシンデレラが手を振ってくれますもの。

 原作はグリム兄弟やペローだと言われていますし、原題が『灰かぶり姫』というのも最近ではクイズにもならないくらい有名。
 だから、お話のことは書きません。書かなくても、みんな、よーく知っていますとも。
 書きたいのは、この絵本を描いたのが安野光雅さんだということ。
 安野さんといえば、司馬遼太郎さんの『街道をゆく』(この本のことはお父さんに聞いてごらん)の二代目の挿絵画家だったし、『旅の絵本』という絵だけの絵本も作っていて絵本の世界でも有名です。
 その他にも、本の装幀とかもたくさん手がけています。
 そんな安野さんが描いた『シンデレラ』ですよ、この絵本は。
 ちょっと開きたくなりませんか。

 童話と絵本はとっても仲のいいコンビです。
 特に昔話のような作品はたくさんの絵本作家さんが描いています。
 例えば「桃太郎」とか「一寸ぼうし」とか「赤ずきん」とか。
 絵本の愉しみの一つは、そういうたくさんの絵本作家がどんな風に馴染みのある作品を描いているかを知ることでもあります。
 安野さんの『シンデレラ』は子どもたちが喜ぶような派手さはないかもしれませんが、建物の様子とか町の描き方など安野さんならではのきめ細やかさが随所に見られます。
 安野さんのファンだけでなく、「シンデレラ」を知っている子どもたちもまったく新しい気分でページを開くように思います。
こ こにあるのは、今まで目にしたことのない『シンデレラ』といってもいいでしょう。

 ディズニーランドのシンデレラはここにはいないけれど、また違った世界に出会えるのも悪くはありません。
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自信を持っておすすめしたい 今夜は「キムチ鍋」にしようかな  投稿日:2013/11/17
きょうはソンミのうちでキムチをつけるひ!
きょうはソンミのうちでキムチをつけるひ! 作: チェ・インソン
絵: パン・ジョンファ
訳: ピョン・キジャ

出版社: らんか社
 食べ物の記憶は結構残っているものだが、どうも「キムチ」を初めて食べた記憶がまったくない。
 あれだけ癖がある食べ物だから覚えていてもおかしくないのだが、まるで、ない。
 チーズは小学校の給食で初めて体験(昭和30年代後半)し、「なんだ、この腐った食べ物は!?」と驚愕した記憶があるのだが。
 漬け物といえば、キュウリとかハクサイ、あるいはナスの浅漬けと決まっていたから、「キムチ」を食べたら印象に残るはずなのに。
 いつの間にか、「キムチ」のブームはやってきたのだ。

 もちろん、「キムチ」は韓国の代名詞になるほどで、今や日本の食卓にもしばしば登場する食べ物だ。
 韓国では秋の終わりごろひと冬食べる分の「キムチ」をまとめて漬ける行事「キムジャン」があって、韓国の絵本であるこの作品ではその時の様子が描かれている。
 「ソンミ」の家の裏庭の小さな家に住むねずみたちが主人公になっているのは、絵本ならでは。
 このねずみたちも、「キムチ」づくりに挑戦していく。
 ねずみにできて、我々にできないはずはない。
 この絵本を見ながら、本場韓国の「キムチ」づくりをやってみるのも楽しそう。
 つまり、この作品は絵本として楽しむだけでなく、料理の愉しみも味わえるようになっている。

 ちなみにこの絵本ではハクサイを使った「キムチ」の作り方が紹介されているが、たくさんの種類の「キムチ」が紹介されている。
 大根、キュウリ、芥子葉。とさまざま。
 韓国に行けば、目からウロコの「キムチ」のオンパレードが体験でsきる。

 この絵本は韓国の作品で、絵を担当しているのも韓国の人だが、どこか欧米風なのが面白い。
 「キムチ」という代表的な韓国料理を紹介しながら、お父さんもお母さんもシャレている。
 もっとも韓国だから、民族衣装のチマチョゴリを着ていないといけないというわけではない。
 「キムチ」が日本の食卓で普通に食べられるように、服装とか文学とかいったものも日本と韓国の間でもっと交流ができればいいに、きまっている。
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