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作・絵: そのだ えり  出版社: 文溪堂 文溪堂の特集ページがあります!
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恵里生(えりお)さんの公開ページ

恵里生(えりお)さんのプロフィール

その他の方・30代・東京都

自己紹介
アートや本が大好きで、子どもの頃よりも、今、絵本を楽しんでいます。

膠原病患者です。
(混合性結合組織病、関節リウマチ、シェーグレン症候群)
その他、間質性肺炎、甲状腺機能低下症があります。

読書は安全に楽しめる趣味の一つです。
好きなもの
演芸(落語、講談、浪曲、手品、お笑い、大道芸など)
読書(いろいろな本を読みます)
図工(絵画制作、手芸なども)
アートセラピー
東京の街歩き、下町や銭湯巡り、昔風の建物見学
喫茶店・カフェ
料理教室に参加する(世界の料理を作る)
ひとこと
大人も楽しめる絵本を探しています。
図書館内のカフェや自宅でゆっくり、絵本を楽しみます。
絵本は誰でも楽しめるアートで、ちょっとした異空間に安全に旅行できます。
年齢に関係なく、いろいろな本を楽しむ事をおすすめします。

恵里生(えりお)さんの声

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自信を持っておすすめしたい 肉を食べることは、どういうことか?  掲載日:2018/5/22
<よりみちパン!セ> いのちの食べかた
<よりみちパン!セ> いのちの食べかた 作: 森達也
絵: 100%ORANGE/及川賢治

出版社: イースト・プレス
【内容】
毎日のように食卓にならぶお肉。このお肉はいったいどこから、どうやってやってきたのだろうか。牛や豚や鶏などが、育てられ、と殺場に運ばれ、殺され、食肉として出荷されているから、私たちはおいしいお肉を食べる事ができている。
その仕事はいったい誰がやっているのか。なぜテレビなどで放送されないのか。
お肉を食べる事を通して、生き物の命、そして、人権問題も考えさせられる一冊。

【感想】
可愛いイラストとは裏腹の、かなりハードな内容。肉を食べることは、当然、生き物を殺して処理して食べていることだ。スーパーなどでパック詰めされて並んでいる肉や魚が、もともと生き物であったということは知っていはいても、その事を意識して食べてはいなかった。いや、敢て意識しないようにしていたと、この本を読んで改めて思った。
更に、動物が肉になる前に、必ず動物を殺して処理してくれる人達がいる。私はそういう職業の人たちに会ったことがない。ドキュメント映画で見ただけだ。
筆者が指摘するように、日本では魚をさばく場面はテレビで放送されているが(例えばマグロの解体など)、動物をさばく場面は見たことがなかった。私は実家が農家で、鶏を飼っていたので、鶏を殺して食べる場面を見たことがある。しかし、そのような個人的な体験がないなら、一生動物を殺す場面は「見ないで済む」かもsれない。
誰でも肉を食べる人は、肉がどうやって食卓に来るのか知っていた方がいい。それは単に「食べ物を粗末にしたら勿体ない」という理由だけではなく、たくさんの人が関わり、命を頂かないと、私たちは生存できない世界に生きていると理解するため。命はあちこちで関わり合っている。
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自信を持っておすすめしたい 妖怪の自己紹介。  掲載日:2018/5/18
水木しげるのおばけ学校3 ブルートレインおばけ号
水木しげるのおばけ学校3 ブルートレインおばけ号 作・絵: 水木 しげる
出版社: ポプラ社
【内容】
昆虫採取に来た2人の子どもたちは、つい夢中になって妙な場所に迷い込んでしまった。日が暮れてきた時、線路に汽車がやってきて、二人の前で止まり、「乗ってもいい」と言われる。運転席には猫と毛虫。客席には妖怪たち。怯える二人の前に鬼太郎が現れ…
水木しげるのおばけ教室 第3巻。

【感想】
ストーリーよりも、それぞれのお化けの自己紹介がメインの漫画絵本。
水木先生の作品ではおなじみのお化けの図鑑が、子ども向けになった一冊。
いろんな妖怪が紹介され、なかなか豪華な列車である。
初版は1980年らしいが、版を重ねて、2008年には第32刷。親、子、孫と三代にわたって親しんでいるゲゲゲの鬼太郎の、時代を超えた魅力を改めて感じた。水木先生があの世に「取材旅行」に行ってしまわれたが、今後も版を重ね、孫の子ども、孫の孫…とどんどん妖怪ファンが増えていくことを願っている。

どうして、魅力があるのか。どうやったらこの面白さを伝えられるのか。
わからないけど、いつでも水木先生の作品は、面白く、元気な時も面白く、元気ではない時も面白い。明日死んでしまうとわかっている時でも面白く読めるのではないだろうか。あの世への予習にもあるので、心の準備も万全だ。(そういう意味では実用書と言える)
世代を超えて愛されるキャラクターは貴重だ。やはり偉大な仕事だと思う。

妖怪よりも、背景の方が怖かったりする…その辺もよろしく。
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自信を持っておすすめしたい 家運を握る神(妖怪)、現代にも  掲載日:2018/5/14
えほん遠野物語 ざしきわらし
えほん遠野物語 ざしきわらし 原作: 柳田 国男
文: 京極 夏彦
絵: 町田尚子

出版社: 汐文社
【内容】
柳田国男原作「遠野物語」から、ザシキワラシに関する記述を現代の絵本に仕上げた作品。
古くからある豊かな家に伝わる、神とも妖怪ともいえない存在。12才くらいの男の子だったり、女の子だったりするという。この人たちがいなくなると家が滅びる。孫左衛門の家にいた2人の女の子の神が、出て行った後、家に不思議なことが起こり、一家は…

【感想】
原作を文庫本で読んだが、ゾッとする話だった。遠野物語にはいろんな興味深い話が収められているが、古典文学のような書き方なので、やや読みにくい。現代人が読みやすいように、かつ中身を変えないように「翻訳」した作品があったらいいなと思っていた。
この絵本は、言葉を少なくして、絵で物語るから、年齢問わず、誰でも遠野物語に親しめる。不思議な雰囲気満天の絵が、心に残る。夜中に夢に出てきそうだ。
昔話とも、創作童話とも、怪談とも違う、微妙な世界を実に上手に表現していると思う。
ザシキワラシというと、水木しげる大先生のユーモラスな絵を思い浮かべるが、いろんなザシキワラシがあるらしい。今回、絵本を読んで興味をもったので、簡単にネットで調べてみたら、福の神のようなありがたい存在から厄病神や悪霊に近い凶悪な存在までいろいろ出てきた。どんなタイプがその家に住み着くか?遠野の旧家の人たちは、戦々恐々としていたかもしれない。
今でも時折テレビなどでザシキワラシの出る家の特集などが放送される。現代社会にも対応して生き残って、自分をアピールしているたくましい妖怪だ。時代に合わなくなったり、忘れられたりして「失業」する妖怪も多い中、素晴らしい企業努力だと思う。この調子でどんどん頑張って、世界を目指して欲しい。
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自信を持っておすすめしたい サイコホラー 悪いことを考え出したら注意してください。  掲載日:2018/5/9
悪い本
悪い本 作: 宮部 みゆき
絵: 吉田 尚令
編: 東 雅夫

出版社: 岩崎書店
【内容】
この世の中で一番「悪い」事を教えてくれる本がある。わたしは、ある日、その本に出合った。悪い本は、自己紹介してくれた。そして、いつか必ず私が欲しくなると言った。誰かが居なくなれば…何かがなくなれば…そんな時に思い出すって。
果たして悪い本が欲しくなる時はいつだろうか。
人間の悪意に訴えかける悪い本と、そうならないようにと願う良心と、両方を体験できる怪談絵本。

【感想】
精神的な、高度な罠をしかけてくるような「悪い本」だと思った。しかし、人間は誰しも良い心と悪い心があって、普段から2つの間で揺れ動いている。だれでも悪いことを考える時がある。そんな時に、魔が差して悪い事をしてしまう時もある。この話は、どの年齢の人が読んでも、思い当るフシがあるはず。
ただ、自分が正しいと絶対的に思い込んでいる人は認めないと思う。また、自分の見にくい部分、悪い部分と向かい合えない時は、この本は読めない。恐怖心に負けて、ついつい悪い方に流れて行ってしまう気がする…そんなリアルな恐ろしさがある。
この本を読んで考えて欲しい、と作者は思ったのかもしれない。
誰でも心は揺れ動く。いつもいい人ではいられないし、理想通りにはならない。悪い状況から逃げようとしても、自分の心からは逃げられない。言葉が少ない本だけど、絵が雄弁に心の動きを物語っている。
人生経験を積んだ大人は、過去や現在でいくらでもこういう経験はあるから、怖い絵本だと感じるだろう。子どもたちは、未知なる心の闇や人間の醜さを想像して、怖いと感じるかもしれない。
私自身は悪い心がだいたいいつも優位なので、この絵本のいうことが実によくわかる。悪いって楽なのよ、何でも他人のせいにしてその人がいなくなればと思っていたら本当に楽だから。そうしないでどうにかするのは、しんどい。しかし…
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なかなかよいと思う どこを開けても楽しめる いろんな生き方の見本帳  掲載日:2018/5/9
いろいろ いろんな かぞくの ほん
いろいろ いろんな かぞくの ほん 文: メアリ・ホフマン
絵: ロス・アスクィス
訳: すぎもと えみ

出版社: 少年写真新聞社
【内容】
世界中にはいろんな家族がある。一人親、祖父母と子どもたちだけ、大家族、LGBTの家族、ペットも家族に含める。住む場所も仕事も、家族の楽しみもいろいろ。どこのページを開けてもいろんな家族や暮らし方が発見できる。
楽しいイラストを見ながら、人類の多様性が分かる絵本。

【感想】
ちょっと20年くらい前は、家族のありかた(模範的な型)が決まっていたような気がする。親がいないとか、家が貧乏だとか、父兄参観日に誰も来ないとか、家業が変わっているからとか、なんでも「模範解答」と違っているといじめの対象になっていた。自分の子ども時代、そのようにして家族が原因でいじめにあっていた人が多かった。
しかし、どんどん時代が変わって行って、いろんなありようが認められるようになってきた。LGBTの家族、一人親の家族に対する行政の支援なども進んできているし(まだ十分とは言えないが)、人のライフスタイルが多様化していることが当たり前のこととして受け入れられている。
少なくとも、私の身の周りでは、いろんな働き方の人があって、いろんな家族構成の人たちがいて、その事をとやかく言ったり、排除の対象にするような人はいない。
私の親の世代は、結婚を強制され(しないと一人前の大人として認められない)、結婚したら子どもを生む(しかも男の子を産んで家を継がせる)というのが当たり前だった。だから、それ以外の人は、「変な人」「当たり前のことができない恥ずかしい人」と言われ、排除されたりいじめられたりしていた。今も、そういう認識の人もあるけど、どんどんそんな変な考え方がなくなって、この絵本にあるように、いろんな生き方が認められるようになってほしいと、心から思う。
もっとも、私自身は生涯一人暮らしで、家族も親戚もない。だから、敢てこの絵本に付け加えて欲しいのは、一人暮らし。一人暮らしで孤独死決定でも、安心して最後まで生き抜ける社会になって欲しいと、祈りながら生きている。
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自信を持っておすすめしたい 行ったきり…戻ってこない子ども  掲載日:2018/5/9
ゆうれいのまち
ゆうれいのまち 作: 恒川 光太郎
絵: 大畑 いくの
編: 東 雅夫

出版社: 岩崎書店
【内容】
夜中に友達が、幽霊の町に行こうと誘いに来た。僕は、パジャマのまま友達と一緒に出掛け、丘の向こうに広がる幽霊の町に行った。二人は幽霊の町の住人に見つかり、追いかけられる。逃げ遅れた僕は、幽霊につかまり、幽霊たちと一緒にこの町で暮らす事になったが…
ダイナミックでスピード感あふれる絵で、ぐんぐん異空間に引き込まれる怪談絵本。

【感想】
この世と異空間との境目が極めてあいまい。ちょっとしたきっかけですぐに「あちらの世界」に入り込み、しかも出られない。子ども向けのファンタジーだから、最後は現実世界に戻れるのだろうと思って読んでいたが、全く戻ってこなかった。異空間でそのまま年をとって、元の世界からどんどん離れて行ってしまう。
これは、普通に起こる事だと思って、怖くなった。
例えば、子どもの頃に一緒に遊んだ友達が、いつの間にか変な道を歩んでいて、いわゆる「普通の生活」には戻ってこられなくなっている。自分もそうだが、社会的にドロップアウトしたり、精神を病んでしまったり、妙なグループに参加してどっぷりその世界にはまり込んだり…生きているといろんな「異空間」が存在して、ちょっとしたきっかけで「あちらの世界」にはまってしまう。戻ってこられる場合もあれば、そうでない場合もある。本人がそれで幸せならいいのだが、傍から見ているとあまり良くないように見える場合も多々ある。
キッカケは、この絵本にあるように、ちょっとしたこと。特別な手続きや、大変な経験は必要ない。この絵本みたいに、夜中に妙な場所に遊びに行こうという友達がいたりして。だいたい、そんな変な友達と付き合っているとろくなことがない。付き合う人は慎重に選んだ方が無難だ。案外、「友達」と見せかけて、実は異界の住人が連れ去りに来ているのかもしれない。
人生が大きく狂っていく様子が想像できて、怖い絵本だ。どちらかというと大人向けの恐怖、かな。
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なかなかよいと思う 占いとの丁度いい距離の取り方、教えます。  掲載日:2018/5/6
ドキドキ! 占いってなんだ?
ドキドキ! 占いってなんだ? 出版社: 理論社
【内容】
漫画:吉川 豊(双子座のAB型)
占いはどうやって人の性格や未来のことを判断しているの?しくみはどうなっているの?天気予報とはどうちがうの?…そんな疑問に答えてみようと、作者があれこれ考え、調べて、作り上げた本。小学生の男子が、ふと占いってなんだろうと思ってから、出会った妙なおじさん。美人の人形に恋してみたり、ストーリーを追いかけながら、占いのだいたいのことが分かる漫画。

【感想】
占いにハマっている人には物足りないけど、占いが嫌いな人や占いとどう付き合ってよいかわからない人には実にちょうどいい漫画。作者があれこれ調べて考えた結果(※巻末に参考資料がたくさん載っています)、子どもが安全に占いと付き合える方法を編み出した、という風に受け止められる。
私自身は、小学生のころ、オカルトブームで学校ではエンゼル様(こっくりさんの類似品)、愛読は二見書房の占いシリーズ(付録付きですぐ実勢出来るスグレモノ!)、テレビは心霊特集で、占いにのめりこんでそのまま大人になる。テレビの星占いランキングは全然無視していたけど、周りには真剣に占いを「信仰」している人も居て、ちょっと怖かった。オカルト(ニューエイジ)→スピリチアルと、言葉は変わっても、あまり内容は変わらないと思った。

占いとの距離感、付き合い方、利用法…そこそこ参考にしたり、元気がない時に励まされたり、将来に希望を持てるならいい。でも、中には脅して依存させる占い師もいるので、注意が必要。占いがいいからって、努力しなくていいわけではないし、占いなんか外れる事だって普通にある。そのように、冷静に付き合えるように、できれば、頭の柔らかい子どものうちから、適切な距離感をつかみたい。
この本は、ちょうどいい距離感を教えてくれるので、安心して子どもも読めます!わかりやすいので、年齢問わず読んで欲しい。意外と深い内容。
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自信を持っておすすめしたい 誇るべき、世界の気象学者。  掲載日:2018/4/29
Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者
Mr.トルネード 藤田哲也 航空事故を激減させた気象学者 著: 佐々木 健一
出版社: 小学館
【内容】
1年に1度の割合で、飛行機が墜落し大惨事になっていた状況を、「ダウンバースト」の発見により、今日の”最も安全な交通手段”に変えた日本人気象学者。日本で生まれ、アメリカで研究活動を行った彼の一生を、わかりやすい文章(総ルビ)と貴重な写真をふんだんに盛り込んで紹介する1冊。
巻末には、藤田哲也の年表、アメリカの地図、参考文献も収録。

※2016年5月にNHKにて放映された番組を、再構成して書籍化。

【感想】
こんなすごい人がいたなんて、本当に驚きました。読んでいて感動のあまり涙が出てきて、電車の中で挙動不審になって困りました。ドキドキしながら読み切ったので、けっこう気力・体力使った読書であったが、読了後、勇気と元気を大量に頂きました。
「毎日小学生新聞」で紹介されていた本。私は科学技術など、普段、あまり馴染みのない分野の本は、敢て読むようにしています。小学生向けに紹介されているから、知識がない大人でも読めるはずだと思うし、いろんな世界を知ることが楽しいからです。
しかし、本当に小学生だけに読ませておくにはもったいない作品が多く、これは年齢問わず、全ての人に読んでもらいたい!と思う本が多くて、人生の残り時間をうまいことやりくりして読書にあてたいと思っている次第です。

この本は、全ての漢字に読み仮名がふってあるので、感じの読めない人でも大丈夫だと思います。製作者たちが、是非とも読んで欲しい!という願いを込めて発行したのだと思います。読者の私も、全く同感です。
むしろ、大人になった人にこそ、読んで頂きたい素晴らしい本です。今まで、私は本当に、モノをしらなかったなあ、と反省いたしました。
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自信を持っておすすめしたい 人類始まって以来の、狂言  掲載日:2018/4/29
狂言えほん(5) うそなき
狂言えほん(5) うそなき 作: 内田 麟太郎
絵: マスリラ

出版社: ポプラ社
【内容】
裁判のため、都に長く逗留していた大名が、裁判に勝利し、田舎に帰ることになった。しかし、滞在中に交際していた女性は大変嫉妬深く、別れ話をすると泣き出して手が付けられない。しかし、部下の太郎冠者は女性がなぜか湯飲み茶碗に指を突っ込んで水を目に着けてうそなきしているのを見破り…
狂言「墨塗」を、楽しく現代の子どもたちに伝える作品。

【感想】
実際の舞台を見たことがあるが、見事に写されていて驚いた。絵本ならではの、自由な発想、大胆な構図、ぐっと近寄ってみたり、遠ざかって様子を俯瞰してみたりする。背景の色も人物の感情の変化に合わせて変化し、状況が一発で心に飛び込んでくる。
絵もすごいが、言葉もすごい。古典の雰囲気がしっかりあるのに、なぜかよくわかる。「古典は難しい」という印象を払拭する、すばらしさ。わかりやすく、面白く、読者を喜ばせようとする作者の心意気が感じられる。

さて、この物語は、人類始まって以来の、ずるい行為や人間の愚かしさを余すところなく伝えてくれる。男も、女も、どちらにも起こりうる話だ。
嫉妬深く、自分の思い通りにならないと手段を選ばず相手を「喰って」しまおうとする執念が恐ろしい。男女ともに、自分だけいい思いをして、相手はどうでもいいという身勝手さが感じられる。いわばこの二人は似たもの同士。たまたま男の方には賢い部下が一緒にいたから上手く逃げられただけだと思う。
妄念を下に隠した女の笑顔が、いちばん恐ろしい。一時的なロマンスを楽しんで、人間を使い捨てする男を延々と恨み続けて生霊でも飛ばしそうだ。はやく別の相手を見つけて欲しい。
狂言、という言葉には、古典芸能の「狂言」と、人をだますために細工するという意味の狂言がある。この絵本は、両方の狂言の意味。すごいギャグだ。
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自信を持っておすすめしたい 触れそう。  掲載日:2018/4/29
ネコヅメのよる
ネコヅメのよる 作: 町田尚子
出版社: WAVE出版
【内容】
家で飼われている猫が、あの事に気が付く。やはり今夜だ。確信した猫は、夜になると出かける。方々の家々やその辺から猫たちが、集まりだし、人気のない山の中に集結する。そして、そこで起きたことは…
リアルな絵でお送りする、猫の不思議な世界。

【感想】
絵があまりに生々しくて、本当に触れそう。ネコの毛の流れ、ざらざらした舌、ぽわぽわした短い毛の生える口元、生臭い口臭まで漂ってきそうだ。表情や個体別の特徴が豊かに描かれていて、変な顔の普通の猫ばかりで親しみが持てる。
家の描写も「昭和の庶民の家」がしっかり存在していて、まるでそこにいるみたいな気がしてくる。猫が寝そべって、不細工な顔をしている最初のころのページが特に素晴らしい。私はこの家に住んでいて、この猫に普通に話しかけて、時々引っかかれたり、嫌がられたり、ごはん中におかずを盗まれたりしていそうな気がしてきた。
そんな妄想が果てしなく続くくらい、リアルで吸引力がある。

また、この絵本は、本当に「ひとけ」がなくて、不気味。最初はホラー作品だと思った。主人公がまさに猫である状況を、無言のうちに絵が語っている。
言葉が少なく、絵が雄弁に物語る。しかし、少ない言葉は磨き抜かれ、一番適切でユーモアも忘れない素敵な言葉たちだ。

この絵本は、話としては断片的だ。しかし、この前後に物語があることを想像させてくれる。そして、いろんな疑問がわいてくる。魅力的で謎めいた素敵な作品である。
是非とも実際に読んで、体験して欲しい。
猫好きの人にはもちろん、あらゆる人にお勧めしたい。
(猫を見ると恐怖感を感じる人には、おすすめできませんが…)
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子どもの気持ちに優しく寄り添ってくれるおやすみ絵本

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