キキとジジ 魔女の宅急便 特別編その2 キキとジジ 魔女の宅急便 特別編その2
作: 角野 栄子 画: 佐竹 美保  出版社: 福音館書店 福音館書店の特集ページがあります!

りんごのきさんの公開ページ

りんごのきさんのプロフィール

ママ・50代・その他、男の子16歳

自己紹介
1997年よりニュージーランドに住んでいます。日本語での読み聞かせ会やプレイグループ活動をやっています。
好きなもの
本(江國香織、柳美里、灰谷健次郎、モーリス・センダック、デイビッド・ウィーズナー、スタシス・エイドリゲビチェウス)、木のおもちゃ、パン作り、ぼーっとする時間、暖炉。
ひとこと
在住10年目を迎えるにあたり、何か新しいことをやりたいと、思案の日々です。
ブログ/HP
ニュージーランド生活や絵本のことなどをつれづれと綴ったブログです。

りんごのきさんの声

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自信を持っておすすめしたい 日本の海の、潮のにおい  掲載日:2009/5/25
だいちゃんとうみ
だいちゃんとうみ 作・絵: 太田 大八
出版社: 福音館書店
昭和初期頃でしょうか、長崎の海辺の生活が淡々と語られた絵本です。いとこのこうちゃんのうちに遊びに来ている、だいちゃん。漁師さんの船に魚をもらいに行き、川エビを捕り魚を釣り、浜で食事をし、木の上のやぐらから暮れゆく海を眺めます。一日中海と戯れて、だいちゃんの夏の一日が終わります。

太田大八さんの描く、日本の海の美しさが際立ちます。かすかに霞んだような滲んだような、寂びた色調によって醸し出される、夏の空気の感じ。日本の夏の、暑くてどこかしんとした、頭の芯がつんとするような感じ。繊細な『侘び寂び』が、絶妙な色使いとタッチで見事に表現されています。独特の潮のにおいが行間から沸き上がって来て、つうっと記憶の奥を刺激するような絵本です。

物語は伸びやかで素直で、特別なことは何も起こらないけれど、豊かな日常です。読み終えたとき、息子は、「こういうこと、ぼくもやってみたいなあ」と言いました。子どもにとって必要なのは、本当は、この絵本に描かれているような日々なのだ、と思わされます。だけど現代人にとって、こんな日常はもはや手の届かない境地に追いやられてしまっている。どうして、そうなってしまったのか。そのことにすこし、哀しみさえ感じてしまう絵本です。
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自信を持っておすすめしたい きれいごとじゃない人生  掲載日:2009/3/24
パイがふたつあったおはなし 新装版
パイがふたつあったおはなし 新装版 作: ビアトリクス・ポター
訳: 石井 桃子

出版社: 福音館書店
ねこのリビーが、犬のダッチェスをお茶に呼びます。でもダッチェスは、そのお茶に出てくるパイが「ねずみのパイ」なんじゃないかと気が気じゃありません。そこで、こっそりパイを入れ替えることを思いつくのですが・・・。

「ピーターラビット」シリーズの中の一冊です。このシリーズは、人生を「きれいごと」にしてしまわないところが、私は好きです。例えば、このお話に出てくるねこのリビーも、犬のダッチェスも、それからリビーのいとこで雑貨屋を営むタビタも、どこかでちょっとだけ、誰かさんに対する本音を漏らしています。でも、本人の前ではそれをおくびにも出さない。そんな「大人のおつきあい」を提示した上で、リビーに対して真正面から当たらなかったダッチェスが、結果的には彼女にとっての「最悪の結末」に導かれる様子が、シニカルに、でもユーモラスに語られています。

おそらくダッチェスは「愚か」だったのでしょう。でもそのことを作者の言葉として明言はせず、ダッチェスの「気づき」として示したラストも、思わせぶりながら力があります。

上質な、風刺の利いたコメディのような読後感です。個人的には、集団の中で人と向かい合うことの面白みと気の重さの両方を理解出来る、6歳くらいからがお薦めです。そして、「カササギ先生」の胡散臭さが気に入ったら是非、「ピーターラビットのてがみのほん」も読んでみて下さい。
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自信を持っておすすめしたい 悠久の時  掲載日:2008/10/9
大きな木のおくりもの
大きな木のおくりもの 作: アルビン・トレッセルト
絵: H・ソレンセン
訳: 中井 貴惠

出版社: あすなろ書房
老いて倒れた大木が土に還ってゆくさまを淡々と描写した絵本です。

息子はページを開いて、「あれ、写真じゃないんだ」とつぶやきました。デンマーク生まれの画家アンリ・ソレンセンの絵は、よく居間にかかっている風景画のような感じの、正統派の「絵画」。格調高いタッチと色使いで、森の美しさを見事に再現しています。枝のリスたち、アライグマ、虫をくわえたキツツキ、どれも生き生きとしていて、今にも動き出しそうです。嵐の場面では、風の音が聞こえて来そうです。

嵐で木が倒れたあとの変化を「観察」するトレッセルトの筆致は飾りがなく、ただひたすらに事実の描写に徹しています。科学絵本、と言ってもいいくらいの素っ気なさ。けれど、最後の最後の一行、たった一言にぎゅっ、っと作者の気持ちが凝縮されています。百年もの時を超えとうとう消えて行った大木、綿々と受け継がれてゆくいのち。一日二日では観ることの出来ない、いのちあるものにとって絶対に逃げることの出来ないない結末を目の当たりにして、切ない中にも何か、さわやかな読後感が残ります。最後の一言が、とても利いている絵本です。
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自信を持っておすすめしたい たからもの  掲載日:2008/9/24
ロッタちゃんとじてんしゃ
ロッタちゃんとじてんしゃ 作: アストリッド・リンドグレーン
絵: ヴィークランド
訳: 山室 静

出版社: 偕成社
幼年童話の傑作「ロッタちゃんのひっこし」の直前に起こった事件を絵本にしたものだ。「ロッタちゃんのひっこし」は、子供の頃に憶えるくらい読んだ本。ロッタの傍若無人振りというか、自己チュー振りも相変わらず。

末っ子でみそっかすのロッタは、じてんしゃが欲しくてたまらない。誕生日にもらえなかったロッタは、お隣のベルイおばさんの物置から「かっぱらう」ことを決意する。まんまと「かっぱらう」ことに成功したロッタは、そのじてんしゃに乗って「もんくやどおり(このネーミングセンスが最高)」を疾走する。

このロッタちゃんにしろ、ピッピ・ナガクツシタにしろ、「やかまし村」シリーズにしろ、リンドグレーンの描く子どもたちはどうしてこうも生き生きしているんだろう。ロッタなんて、もし現実にいたら相当「手に負えない」子どもだと思う。その「手に負えなさ」が子どもの子どもたるゆえんで、それこそが得難い(そしていつか必ず失ってしまう)たからものなんだってことを、リンドグレーンという作家はちゃんと知っている。

成長する前の一瞬の輝きを愛おしく見つめる目。大人になってから読むと、ロッタに注がれている愛情の深さがよくわかる。あのロッタに再会出来て、とても嬉しかった。
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なかなかよいと思う 私たちは、知らされていないのではないか  掲載日:2008/6/2
うさぎの島
うさぎの島 作: イエルク・シュタイナー
絵: イエルク・ミュラー
訳: 大島 かおり

出版社: ほるぷ出版
ウサギ工場からにげだした二匹のウサギの話です。

何もすることなく、ただ食べて、太るだけの工場の生活。ちいさなウサギが連れてこられ、太ったウサギは連れて行かれる・・でも、どこへ?灰色ウサギと茶色ウサギは、それを確かめるために脱走します。だけど、外の自由を謳歌する茶色ウサギにくらべ、工場暮らしが長かった灰色ウサギにとって、外の世界はただただ、おそろしいばかり。

この話、本当に幾通りにも読める感じがします。この話に出てくるウサギ工場ってどこだろう、コンベアベルトで運ばれてくるえさを食べてただ太るに任せているウサギたちってだれだろう、そして、、、この場所にウサギたちを連れてきて、そして連れ去るのは誰なんだろう?そう考えると少し、空恐ろしい感じもします。私たちは、知らされていないのではないか。何か、本当のことを。現実へのそんな疑問が、ふつふつと沸き上がってくるのです。

決して小さな子ども向きの本だとは思えません。何故か息子はこの本にとても惹かれていますが、私は今でも、少し早すぎたかな、と思っています。この本を与えるのは、10歳を過ぎて、社会にはいろんな矛盾が存在している、ということを受け入れることができるようになってからの方がいいような気がします。
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自信を持っておすすめしたい 自分を肯定することの大切さ  掲載日:2008/5/30
あおい目のこねこ
あおい目のこねこ 作・絵: エゴン・マチーセン
訳: 瀬田 貞二

出版社: 福音館書店
深いな、と思います。深刻にではないけれど、異質なものに対する社会の違和感や、異質であるものが自分を肯定してゆくための過程がさらりと描かれていて、その「さらり」さ加減が、とてもいいです。

こねこのあおい目は、他のみんなとちょっと違う。だけどそれでも、こねこはねずみの国を見つけることができました。ちょっと違うことなんて、大した問題じゃないんだよ、自分が思う通りに自分を信じていいんだよ、と語りかけられているような気がします。

今は何気なくこの本を呼んでいる子どもたちも、きっと大人になる過程のどこかで、「わたしはだれ?」という疑問にぶつかる日があるだろうと思います。こと、もし自分自身がマイノリティ的な立場にたったときに、その疑問が苦しいほどに子どもたちを悩ますことも、あるかもしれません。子どもって、きちんと言葉にできなくても、全身全霊で悩むんじゃないかと思うんです。

例えばこういう本は、そのときに、彼ら彼女らのこころを支えてくれるんじゃないかな。親には手の届かない、こころの深みにまで沁み通ってくれるんじゃないかな。そんな気がします。
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自信を持っておすすめしたい ビターチョコレートの味  掲載日:2008/5/28
「ジンジャーとピクルズや」のおはなし
「ジンジャーとピクルズや」のおはなし 作・絵: ビアトリクス・ポター
訳: 石井 桃子

出版社: 福音館書店
なかなか「痛い」物語です。村で雑貨屋を営む、ねこのジンジャーと猟犬のピクルズ。かれらはたぶん誠実で、そして心優しいのです。なのに、その優しさは他の動物たちにいいように利用されていきます。店は閉店に追い込まれ、そして、閉店した後にもドラマは続きます。

この閉店後の後日談の部分は、うっかり読み飛ばすとただの蛇足のようにも思えてしまいますが、ここが意外と深いような気がします。閉店後に出てくる登場人物は、3びき。もう一つの雑貨屋の女主人、ねこのタビタは、ライバルがいなくなったことで、すべての商品を値上げします。店を引き継ぐめんどりのヘニー・ペニーに、ヤマネはろうそくを売り始めます。この3びきは、それぞれ聖人君子でもなければ極悪人でもありません。ちょっとだけずるかったり、打算的であったりします。そして、客に文句を言われながらも店を閉めることなく続けてゆきます。

「ジンジャーとピクルズや」には、市井の人々の普通の暮らしが投影されています。その中では、誰も取り立てて立派な人物ではないし、人物が立派だからといって、必ずしも幸せになれるわけでもありません。人生の、ちょっと悲哀に満ちたビターチョコレートの味。これは、そんな物語だ、と私は思っています。
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自信を持っておすすめしたい こころのチカラになってくれる本  掲載日:2007/11/27
100まんびきのねこ
100まんびきのねこ 作・絵: ワンダ・ガアグ
訳: 石井 桃子

出版社: 福音館書店
 初版からすでに80年が過ぎようとしているこの本には、ふしぎなくらい古臭さがありません。それは、作者の平和主義や幸福の捉え方などが、読み手に考える余地を残したまま提示されているからなのだと思うのです。

 この話に出てくるおじいさんは、かなり情けない。寂しいから「ねこをいっぴき」飼いましょう、という先見の明も、「こんなにたくさんのねこに ごはんは やれませんよ」という現実を見る目も、おばあさんのものです。おじいさんは従うだけ。しかも、「いっぴきほしい」といったおばあさんの希望に反し、自身の優柔不断さから

 100ぴきのねこ
 1000びきのねこ
 100まんびき、1おく 1ちょうひきのねこ

を、家に連れて帰ってしまうのです。そして、おじいさんおばあさんの決断は、ねこたちにまた、愚かな戦いを呼びます。

 この絵本を読んだとき、子供たちは、一体これからどうなってしまうんだろう、というドキドキ感や、ああ良かった、と結末にホッとしながらも、どこかでちいさな「引っかかり」を感じるだろうと思います。どうして、おじいさんは全部のネコを連れて帰ってしまったんだろう、どうして、ねこたちは戦ってしまったんだろう、どうして、残ったねこは本当はきれいなねこだったんだろう、どうして。答えは、物語の中にはありません。子供たちが自分で「感じる」しかない。

 こういう本こそが、子供のこころのなかに深く入り込み余韻を残し、思考する回路を開き、規範意識を育てたり思慮深さを養ったりするのだと、私は信じます。そして、こういう本を通じて感じたことがやがて、現実の世界にも理不尽な戦いがあることを知った時に、その現実と対峙するための、こころのチカラになってくれると思います。
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自信を持っておすすめしたい こころのつよさを育む  掲載日:2007/8/2
はなをくんくん
はなをくんくん 文: ルース・クラウス
絵: マーク・シーモント
訳: 木島 始

出版社: 福音館書店
 私はこの本が好きで、春先のお話会では必ず使います。すごく正直に言うと、子供たちから「わかりやすい」反応が返ってくる本ではありません。だから、果たして子供たちがどう受け取ってくれているのか良くわかりませんでした。
 けれど、この本を読んだあと、息子はちょっとだけ、自然の営みに敏感になっていたりします。普段は気づかないようなささやかな変化、雑草が花をつけることだとか、きょうはハチが多いね、とか、そんなことをぽつぽつ語ったりします。それが、この本の影響だ、とまでは言い切れませんが、読み終わった時に何か、じんわりとこころに染み渡っているような気持ちになることは、大人の私にもよくあります。
 快適な環境に慣れている現代の子供たちにとって、春を待ちわびる気持ち、はもしかしたら、あまり馴染みがないかもしれません。けれど、待ち続けたものがもう、すぐそこまで来ている兆しを感じる時、その経験は同時に、次の辛い時期を耐え忍ぶ強さをも与えてくれると思うのです。人にはいつも、希望が必要で、まして子供たちならなおのこと。
 地味な本ですが、厳しい冬を眠って過ごしていた動物たちがささやかな春の訪れを小躍りして喜ぶ姿は、とても和やかな、平和な暖かさでこころを満たしてくれます。そしてその暖かさこそが、こころのつよさを育んでくれるのだと、私は思っています。
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自信を持っておすすめしたい あ〜あ、やっちゃった。  掲載日:2007/5/28
ひよことあひるのこ
ひよことあひるのこ 作: ミラ・ギンズバーグ
絵: ホセ・アルエーゴ エーリアン・アルエーゴ
訳: さとうとしお

出版社: アリス館
 大変シンプルなストーリーですが、思わずくすっと笑ってしまいます。ストーリーは中表紙のイラストから始まっていて、主人公のひよことあひるのこが、どうして2羽一緒にいることになったのかが、さりげなくわかるようになっています。あひるのこがちょっとだけ先に生まれて、つぎにひよこ。ひよこ、って、生まれて最初に見たもののあとをついて回りますよね。そう思うと、なんだか、ひよこがあひるのこの真似をして歩くのが、なんとも微笑ましく、小さな兄弟の姿を思わせます。
 あひるのこの真似ばかりしている、ひよこ。でも、出来ないこともありますよね..。この場面の「転」が、とても利いているんです。そりゃ当たり前だけど、でも、あ〜あやっちゃった、そりゃそうだよねえ〜〜、みたいな。例えば2歳くらいの子供たちが、大人の目から見ると『ゼッタイにムリ」なことに果敢にチャレンジしてゆくことってありますよね。それでやっぱり失敗して、ほーらいわんこっちゃない、って苦笑させられてしまう。あの感じをほんわりと、絵本にしたのがこの本です。幼い子供たちでも、体験を下敷きにしてどっぷり、お話の中に浸かれるでしょうね。
 愛嬌のある絵柄で、ピンクの花やちょうちょの大群が場面をとてもぽかぽかした、朗らかな印象にしてくれます。素直であたたかな、優しい気持ちになれる絵本です。
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