真っ赤な服に、白いひげ、
肩からプレゼントの入った袋を下げた、サンタクロース……が2人。
「あれ、この2人、どこかで見たような……」と思った方、よくぞお気づきで!
この2人は『100にんのサンタクロース』に登場した、
おおきいサンタとちいさいサンタなのです。
そう! このおはなしは『100にんのサンタクロース』の前日譚。
おおきいサンタとちいさいサンタの2人が、
どうやって出会い、仲良くなったのかが描かれています。
今でこそ、2人は100人のサンタクロースの住む町に住んでいますが、
最初の頃、丘の上に立っていたのは、おおきいサンタとちいさいサンタの家が2軒のみ。
しかも、2人の家の間には柵があったので、
2人は今まで一度も話したことはありませんでした。
しかし、ある年のクリスマス、
それぞれおおきい町とちいさい町にプレゼントを配り終わった2人が家に戻ると、
2人の家に、1通ずつ、手紙が届いていたのです。
手紙によって、2人ははじめて話をすることになるのですが、
その手紙に書かれていた内容とは……。
おおきいサンタとちいさいサンタの姿を見ていると、
1人でできないときは、友達と一緒だとできるようになること、
1人よりも2人でいる方が、楽しい事に気づくことができます。
『100にんのサンタクロース』と一緒に読むと、
あの2人からこんなに仲間が増えたんだ……と面白さ、感慨深さも倍増です。
(木村春子 絵本ナビライター)
続きを読む