「どんな ひとにも エピソードが あるように、
どんな はなにも ものたがりが あります」
そんなひとことではじまる、5つの花にまつわる、5つの物語。
スズランの花が本物の鈴みたいに鳴るって本当? 新月の夜に現れる、ちいさなイタズラものとは――「スズランのひびき」
小島に一輪だけ咲いたタンポポ。「だけど、ひとりぼっちでさびしくないのかな?」タンポポを気にかける犬は、毎日そのもとをたずねますが――「こじまのタンポポ」
この世界にはかつて、バラには白い色しかありませんでした。太陽の神アポロンが、一輪のバラと出会うまでは――「アポロンのあかいバラ」
ひとりの若者と、ひとりの少女。不思議な花かんむりが紡ぐ、恋と約束の物語――「しろつめくさのはなかんむり」
青いハイビスカスを見たことがありますか? かの竜宮に咲く花が、海にもたらす命と色の恵み――「りゅうぐうのハイビスカス」
神話、恋物語、童話――
花にまつわる、すこしふしぎでどこか切ない幻想的なお話をつづる本作。
そして、花を題材にした作品にぴったりの、やわらかくあたたかなイラストが物語を彩ります。
飾っておきたくなるガーリーでかわいらしい表紙。
各お話の最後には、モチーフとなった花の花言葉や花占いも紹介されます。
お花好きな人へのプレゼントにも、きっとよろこばれる一冊です!
(堀井拓馬 小説家)
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