人体について学べるしかけ絵本。「たべる」「いきる」「ほねときんにく」「のう」「かんじる」「せいちょうとなおすちから」の、6つのテーマにフォーカスして人間の体のひみつをさぐります。
この絵本、しかけの中身がちょっと特別なのです。しかけの部分をめくってみると・・・、しかけの下にまためくるしかけ・・・その下にもまた!1箇所に何重にもしかけが隠されています。
例えば、心臓と肺のしくみを学ぶ、テーマ「いきる」のページ。まず肺の絵のしかけをめくると、息を吸う状態と吐いた状態の横隔膜の動きが分かります。そして、その中の「めくり」を開くと、「はいほう(肺胞)」が酸素を取り込むところの拡大図が。さらにもう1つのしかけをめくると「人間は毎日1万個の風船をふくらませるくらいの息を吐いている」という豆知識が紹介されています。
めくるたび新たなしかけとたくさんの楽しい発見が待っていて、扉を次々開いていく感覚が、人体の中を探検しているようで何だかワクワク!
用意されたしかけは全部でなんと100以上。体の内部が覗けたり、クイズの答えが出てきたり。さわって感触を確かめたり、動かして体の動きを学べるしかけもあります。
人体について、かなり深い知識まで掘り下げられた内容ですが、いわゆる「勉強の本」という堅い雰囲気はありません。明るくユーモラスなイラストが親しみやすく、クイズやゲームの感覚で知識がどんどん身につきそう。説明もすべてひらがな・カタカナで書かれているので、漢字の読めない年齢から楽しめますよ。
知っていると自慢できちゃう雑学もたくさん。家族やお友達でクイズを出し合うのも楽しいかも。
コンパクトなサイズに内容がギュッと詰まった、ボリューム満点の楽しい「からだ絵本」です。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
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