草多(そうた)は和漢学園での特訓授業を受けながら、伝説の万能薬・気休め丸の製法へと近づいていく。
坪田譲治文学賞受賞作家の薬学エンターテインメント小説 完結編。
薬の製造を唯一の産業とする島「久寿理島(くすりじま)」で、400年間、女子直系一族だった木葉家に突然生まれた男子・草多は、15歳の春、その製法が女性のみに受け継がれてきた「気休め丸」を万人に効く薬へ改良するために、島の運命を背負って東京へと旅立った。
薬学を学ぶため入学した私立和漢学園では、楽しい寮生活と、厳しい特訓の日々が待っており、充実した青春を送っていた草多だったが、そんなある日、学園の先輩の伸太郎が甲賀流忍者の末裔だと知る。草多は伸太郎とともに、滋賀県の忍者屋敷で今も忍者として暮らしているという、泰蔵じいさんを訪ねることになり……。
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