サーカスの少年と白馬の、心に染み入る物語
バイオリンを弾くのが大好きなニーナの住む町に、サーカスがやってきました。そのサーカスにはさびしそうな目をした男の子、ミハエルがいました。家族のいなくなってしまったミハエルはサーカスに引き取られますが、残念なことになにも得意なことがありませんでした。サーカスにいる美しい白い馬のニジンスキーに芸を仕込めばサーカスに出してあげると言われたミハエルは、ニジンスキーに厳しく芸を仕込みます。そんなある日ニジンスキーはサーカスからいなくなってしまったのです。ミハエルがニジンスキーを見つけたのは、ニーナの家でした。ニーナの家から流れてくるバイオリンの音色に、ニジンスキーはじっと耳を傾けていたのです。そのバイオリンの音楽を聴いたとたん、ミハエルはとても懐かしい気持ちになるのでした。
【編集者からのおすすめ情報】
きっかけは一枚の絵でした。ささめやゆき氏の個展に出品された「サーカスの馬」という絵を見た石津ちひろ氏が、このお話を書きあげてくださいました。ささめやワールドともいうべき、北方ヨーロッパを思わせる絵は、サーカスという題材にぴったりで、格調高い一冊となりました。音楽、芸術のすばらしさ、そして愛を教えてくれる絵本です。絵本日本賞受賞のコンビによる最新刊です。
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