かあちゃんのもとをはなれ、佐賀のばあちゃんと暮らすことになった、小学生2年生の「おれ」。
ばあちゃんときたら、ビンボウだけどそこぬけに明るくて、がばい(すごい)人だったのです。
自分が食べるのに困っていても、家をおとずれた人にうれしそうにごはんを食べさせるばあちゃん。
ニコニコして人の悪口を言わないばあちゃん。
破天荒なくらい(!)工夫して生活するばあちゃん。
ばあちゃんから「おれ」はたくさんのことをおそわります。
「節約は天才」「人をきらうな」「人生は総合力!」
それは、毎日を楽しく生きるための、すごいコツばかりだったのです。
作者の島田洋七さんは漫才師。
2歳のとき父が亡くなり、母の手ひとつで育てられていたときに佐賀の祖母に預けられ、少年時代を過ごします。
そのときのことを自伝的に書いた『佐賀のがばいばあちゃん』(徳間文庫)は多くの読者を得、映画や舞台作品にもなりました。
本書は、ばあちゃんの名言を、はたこうしろうさんの軽やかであたたかな絵とともに、子ども向け絵本として一冊にまとめた作品です。
「人に気づかれないようにするのが、ほんとうのやさしさ、ほんとうの親切。」
明るくがばいばあちゃんが言うと、こんなせりふも心にスーッとなじみます。
太字で書かれた“10の名言”は、まるで“魔法の言葉”のようにわたしたちを勇気づけます。
さあ、あなたも好きな言葉をたくさん見つけてくださいね!
子どもたちはもちろん、大人にもおすすめです。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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