こぶたのプータは、にがいお薬をのむのが苦手。
「おくすり のまないと びょうき なおらないわよ」とお母さんに言われますが……。
お母さんが部屋をでていったあと、「トントン」と扉をたたいて、怪獣の子どもたちが入ってきます。
「あまーいあまーい まほうのおくすり もってきてあげたよ。さあ のんでごらん」
怪獣の子たちの言うとおりにすると、プータも怪獣になってしまいます。
そこへ「こらー」とあらわれたのは、ソフトクリームのおじさん。
「アイスクリームに まぜてあるから きっと たべられるよ」
おじさんは、ちょっとにがいけど元にもどるお薬をくれました。
プータがアイスクリームといっしょににがいお薬を口にすると、無事に元にもどることができ、
そして病気をなおす薬ものむことができたのです。
本書は、トイレトレーニングのえほん『じぶんでおしりふけるかな』につづく、苦手克服を助ける絵本第2弾です。
子どもは、にがい薬を嫌がるもの。
病気なのに小さな子どもはなかなか薬をのめず、困ってしまうお母さん方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この絵本では、薬を、にがみを感じにくいものとまぜて口にする方法を知ることができます。
巻末には、監修者である医療者から「保護者の方へ」という文章も寄せられています。
おかしな呪文でプータが怪獣になる場面は、本のテーマに関係なく、子どもと笑って楽しめます。
縦縞のパジャマのような服を着たソフトクリームのおじさんがかわいいですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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