「かばくん、あそぼうよ」って野原でみんなに呼ばれて、うれしいかばくん。
かくれんぼしようと、いっしょに野原に隠れます。でも、かばくんは
「は、は、は、は はっくしょん!」
大きなくしゃみで、みんな外に飛び出しちゃった。
シーソーで「は、は、は、は はっくしょん!」
お弁当をたべるときも「は、は、は、は はっくしょん!」
のりまき、水筒、キャンディー、ソーセージ、弁当箱もみんなばらばら。そのへんにあるものぜんぶ飛んでっちゃう。
やさしいみんなは「へいきだよ かばくん、げんきを だして」となぐさめてくれるけど・・・
かばくんはしょんぼり。うちにかえって、大きなマスク姿でふとんにもぐりこむ、かわいそうなかばくん・・・。
でもみんなはあきらめません!
「はくしょんしてもいいよ かばくん」「たくさん しても いいよ」って、何かいい考えがあるのかな?
答えは本を見てのお楽しみ・・・だけど、にこにこして迎えにきてくれる、こんな友だち、ステキ!
読んでみると子どもたちに大好評。かばくんの切ない気持ちも、くしゃみで何もかも飛んじゃうおもしろさも、子どもの気持ちにぴったりみたいです。
「は、は、は、は」と呼吸をためたあとは、次へページをめくって「はっくしょーん!」と大声だしちゃってくださいね。
のびのび、茶目っ気たっぷりに描かれた線。色彩に富んでいながらほっとする雰囲気の絵にも注目です。
なつかしいあたたかさに心をくすぐられる、愉快なお話です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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