カズはペットショップ「ノルン」で紅茶を飲んだあと、ジンベエザメを連れた女の子に出会う。
ジンベエザメは実体はないが、女の子を守るように寄りそい、空中にその大きなからだを浮かべて泳いでいる。
その子は学校に来ないことが多い、家庭の事情にわけありの子だった。ジンベエザメと女の子の絆、
そして命の尊さを描くシリーズ第3弾。母親が自らの幸せのみを求めて育児を放棄した結果子どもが不幸になる――
著者の山本さんは元の職場(小学校)で、さまざまな家庭環境にある子どもたちと共に日々過ごしました。
今回の作品も、山本さんならではの問題意識をベースに、子どもたちへの励ましに満ちた、
良質のエンターテインメント作品です。
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