加賀美琴(小6)は弟の和樹(小4)に登校前に「あんたなんていなくなればいいのに」と言ってしまった。原因はささいなことだった。お昼の休み時間、運動場に人だかりができて、救急車がだれかを運んでいった。野次馬のクラスメートが「すごかったよなあ。あれ、刺してたよなあ」。授業が終わると美琴は弟のクラスへいった。先生が、ちょっとショッキングなことがあったから、早めにみんなを帰したと言う。美琴は家に急いだ。母によると和樹は「ただいま」も言わず部屋に入ってしまったらしい。どうもようすがおかしい。夕食も食べにこない。部屋から「死ね!死ね!」という大声が聞こえる。ゲームのやりすぎで人が変わってしまったのか? 不安になる両親。刺した犯人はどうなったんだろう? まさか、まさか…。
続きを読む