カラフルで巨大なパッチワークの気球で旅をする、ハリネズミの仕立屋チクチクさん。
強い風の吹く丘で出会ったのは、ヤマアラシの大工トゲトゲさん。
丘の子どもたちのために、おもちゃや公園の遊具を作るトゲトゲさんを見て、チクチクさんも子どもたちのために何かできないかと考えます。
すると、トゲトゲさんがなにやらいいアイデアを思いついたようで……。
「きられなくなった ふるい ふく♪
ちいさくなった こどもふく♪
なんでも こうかん いたしましょう♪
おもちゃと こうかん いたしましょう♪」
古い服を集めて、チクチクさんとトゲトゲさんは子どもたちのために何をするつもりなのでしょう?
柄布やビーズやフェルトを使った、ステッチ作品で物語をつむぐ「チクチクさん」シリーズ!
まるでぬいぐるみの世界をのぞいているかのようなやわらかさと立体感は、まさしく刺繍で描かれているからこそ。
チクチクさんが乗るパッチワークの大きな気球から、風の丘でいつも舞う小さな花々や綿毛に至るまで、すき間なく「かわいい」の敷き詰められた読み応えのある一冊。
絵本を読んでいるというより、ページごとに違うステッチ作品を眺めているような満足感があります。
女の子にぜひオススメしたい、最高にキュートな一冊!
(堀井拓馬 小説家)
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はりねずみのチクチクさんが気球にのって旅をしていました。すると、突然強い風が吹いて、気球が木にひっかかってしまいました。その木に住んでいたのは、やまあらしのトゲトゲさん。気球が家の屋根を壊してしまいましたが、大工のトゲトゲさんは背中のトゲを使って屋根をすぐになおしてしまいました。気球にも穴が空いてしまいましたが、「したてや」のチクチクさんは針と糸を使ってきれいになおしました。
トゲトゲさんが公園の遊具をつくっているのを見て、チクチクさんは自分も子どもたちのために何かをつくりたいと思うようになりました。トゲトゲさんがいいアイデアを思いつくと、ふたりは子どもたちに呼びかけました。
♪きられなくなったふるいふく♪ちいさくなったこどもふく♪なんでもこうかんいたしましょう♪おもちゃとこうかんいたしましょう♪
風のふく丘につくったものとは…。
フェルトや布、ビーズを使った「チクチクさん」シリーズ第3弾。
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