だんだん村のまんなか野原、そこに一軒のお店が立っています。
そこは、料理上手なアナグマ「あなパパさん」のお弁当屋さん!
今日はだんだん村のピクニックの日。
あなパパさんの届けたお弁当をみんなで食べていると─
「いいなあ、食べてみたいなあ」
どこからともなく声が!
あなパパさんのお弁当をうらやんでいるのは、いったいだれ?
お料理上手なみんなのパパ、『あなパパさん』の作るお弁当がにぎやかで楽しい、『まんなかのはらのおべんとうや』の続編。
みどころはなんといっても、あなパパさんが作るお弁当の華やかさ!
彩りがとてもあざやかで、細かい部分までていねいに描き込まれているのが魅力。
「どんなおかずがあるんだろう?」
「このメニューかわいいな!」
そんなふうに考えながら、じーっと見入ってしまいます。
どうぶつたちが暮らすメルヘンなだんだん村ですが、登場するお弁当はリアルに描かれていて、どれも本当に作れそうなメニューばかり。
トリの顔が描いてあるゆでたまご。
ソーセージを乗せて走るコッペパンの車。
色とりどりのフルーツで盛りつけた虹の形のピザ。
登場する料理のひとつひとつがかわいらしくて、とっても美味しそうなんです。
お弁当がページいっぱいに広げられたランチのシーンでは、その華やかでカラフルな様子が楽しくて、見ていると本当にピクニックに出かけたような気分に!
お弁当だけでなく、空の様子や草花などの景色も色あざやか!
ページをめくるたびに新鮮な彩りと驚きで楽しませてくれるので、最後までワクワクいっぱいで読むことができます。
記憶に深く残ることまちがいなしの、かわいくておいしい食べ物絵本です。
(堀井拓馬 小説家)
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