明日は運動会。ドキドキしてねむれない。
これはなんのドキドキなんだろう。
走る前もドキドキする。
思いっきり走ったあとも、やっぱりドキドキする。
走るまえと走ったあと、どっちのドキドキも同じものなの?
そういえば小さい頃は、しょっちゅうドキドキしていたな。
みんなの前でしゃべらなければいけないドキドキ。
スタートラインに立った時のドキドキ。
心臓が動いているのは、感覚的にわかるんだけど、実は全身に血を送り出すポンプとして一生懸命動いているって知った時は本当に驚いたのを思い出します。
「すごい、私の心臓!」
“からだってすごい!”と感じることで、自分のからだへ興味を持ってほしい、そんな思いがこめられたこのシリーズ。今作では、「こころと心臓」のエピソードを中川ひろたかさんと村上康成さんの大人気コンビが興味深い内容で描き出します。「ぼく」のからだのなかで心臓が正しく働いている仕組みを、とってもわかりやすく教えてくれるのです。
そうか、緊張のドキドキも、疲れた時のドキドキも、脳の働きが大きく関わっているんだ。でも、好きなあの子を見ていると、またまたドキドキしちゃう・・・。これもやっぱり同じなの?
自分が生きていることの不思議と奇跡。それを実感することができるのは、子どもの頃も、大人になった今だって、やっぱり鼓動を感じる瞬間なんだなあ・・・。そう思うと、なんだか急に胸に手をあててしまいますね。「今、自分はどんな気持ちなのかな」心臓に聞いてみようっと。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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