お店や公共の場所にあるトイレ。
目印に、男の子用、女の子用の人の形をしたマークがついています。
もし、あのマークに気持ちがあって動きだしたら?!
この絵本はそんな女子トイレのマーク「トイレこちゃん」が主役なのです。
トイレこちゃんは、大人気のおもちゃ屋さんのかべに張り付いています。
笑い声が響く、賑やかなおもちゃ屋さんではみんなが楽しそう。
そんな様子をみて、
「つまんないったら つまんない。トイレのマークなんて つまんない!」
トイレこちゃんの不満はつのるばかり。
ある時、もう我慢の限界と、なんとトイレこちゃんはかべから抜け出してしまいます。
そうして、面白そうなおもちゃ屋さんのあっちこっちを見て回っては
子ども達に混ざって遊ぼうとします。
ところが、
トイレこちゃんが隠れて張り付くところ、すべてトイレだと思われてしまうのだから
お店の中はトイレに行きたい人で大混乱!!
ああ、たいへん!どうなるの?そんな中、トイレこちゃんはカナちゃんに出会い・・・。
まさかトイレのマークが主人公になるなんて。
あさのますみさんと有田奈央さんが生み出したユニークな発想の絵本。
子ども達の想像力を刺激してくれます。
もしかして、いつもいくあそこのトイレのマークも・・・。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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おもちゃ屋さんの女子トイレのマーク、「トイレこちゃん」はぷんすかぷんぷん。自分はじっと役割を果たしているのに、お客さんたちはただただ楽しそうで……。とうとう我慢できなくなって、とびだした! 憧れていた店内を満喫していると、みつかりそうになって大変! そんな時ある女の子と出会い…。…トイレのマークという、こどもたちにとっても身近でお世話になっている…けれどとくに気にもとめない存在が主人公です。マークにとっては、定位置から動くだけで大冒険!おもちゃ屋さんの店内が細やかに描かれ、そのなかでみつからないように楽しむトイレこちゃんの姿に、読者は自分を重ねて夢中になることでしょう。そして、たったひとりのたいせつな存在に出会ってからの、やわらかく変化していく彼女の表情に、ぜひご注目ください。
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