ある日ママが、おばあちゃんがしんじゃったって教えてくれた。
ママは泣いている。悲しいから泣いているの?
「しんじゃったって どういうこと?」
ある日突然、やってくる身近な人との「死」を経験しなければならない子どもたち。
そして否応なくその疑問に対して答えをもとめられる大人たち。
大人だって戸惑ってしまい整理がつかない大切な人の「死」。それを知った時、子どもはどうやって自分の気持ちを受け止められるんだろう。
この絵本は、「しかけ絵本」というスタイルをとりながら、
「死」について子どもからの純粋な質問に一つ一つ正面から真摯に向き合っています。
「どうして みんなしんじゃうの?」
「パパと ママも、しんじゃう?」
「しんじゃったら、どうなるの?」
「ぼく、おばあちゃんに さよならって いえなかった」
「ぼく、おばあちゃんに なにか してあげたい」
「だけど、やっぱりかなしい」
作者のメラニー・ウォルシュさんは、イギリスの絵本作家さん。
この暗く落ちこんでしまいそうな重いテーマを優しく明るくシンプルな絵とユニークな「しかけ」で表現しています。
大事な人のお別れ、ペットの死、いつか答えなくてはならないこのテーマについてこんな心強い絵本があること、みなさんに知ってもらいたいです。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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