ある朝、起きると一面の雪景色!
双子の兄弟、ゆきちゃんとだいちゃんは大喜び。
さっそく雪だるまを作りました。
ゆきちゃんの雪だるまは「ユッキー」。
だいちゃんの雪だるまは「ダルマン」。
2人はユッキーとダルマンと一緒に、
ソリすべりをしたり、スケートあそびをしたり、一日楽しく遊びます。
「また、あした 遊ぼうね」
家に帰ったゆきちゃんとだいちゃんは、ユッキーとダルマンを冷蔵庫に入れました。
…でも、次の日もその次の日も、2人は迎えにやってきません…。
「わたしのこと、わすれちゃったのかな…」
悲しくなって泣きだすユッキーにダルマンは勇気を出して言いました。
「2人に会いにいこう!」
ユッキーとダルマンが冷蔵庫を抜け出して、2人に探しに行くと、
ゆきちゃんとだいちゃんは熱を出して、寝込んでいました。
ユッキーとダルマンは、2人のおでこの上で、
ツーツーツーとスケートあそび。
でも、だんだん体が小さくなっていって…。
元気で楽しい雪遊びの場面からはじまる物語は、
後半、じっくり感じさせるおはなしへと変化していきます。
「どうして、2人は迎えに来てくれないの?」
「ユッキーとダルマンのこと、わすれちゃったの…?」
「ゆきちゃんとだいちゃん、お熱でつらそうだね…」
おはなしが進むたび、子どもたちはユッキーとダルマンの世界に入り込んで
いろんな発見や疑問を伝えてくれるかもしれません。
雪だるまは最後に溶けて消えてしまうけれど、
ユッキーとダルマンは、ゆきちゃんとだいちゃんのおでこの上で、ずーっと笑顔。
寒い冬の日、特に雪の降った日に、オススメの心温まるおはなしです。
(木村春子 絵本ナビライター)
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