かわいくって、とびきり美味しそうな「ゆでたまごひめ」が活躍するシリーズ第二弾!
お弁当箱のお城に住む麗しきゆでたまごひめ。
今日も黒髪をなびかせ、お着物を振り乱し、我さきにと
「ハムサンドおうじ」や「サンドイッチきょうだい」と元気に遊んでいます。
ところが、そんな平和な様子を盗み見しながら
悪巧みしているまんまるの三人の頭たち。その名も「みーとどろぼーる」!
ミートボールの泥棒三人組です。
自慢の「スパなげ」で、スパゲッティの先にフォークをくくりつけて
「スパなげー えいっ」あっという間にお城に忍び込みお宝をゲットしてしまうのです。
それだから、お城の中はてんやわんやの大騒ぎ!
お城で一番の力持ち「おにぎりたろう」が、小さな梅干の兵隊「うめぼしまる」たちを
召集してみーとどろぼーるを追いかけようとした矢先です。
「わらわも いく!」お転婆ゆでたまごひめはころころぽーんと飛び出しました。
引き止める家来たち。それでもころころ ころころ ころころろん。
一人で、みーとどろぼーるの隠れ家に潜入してしまうのです。
ところが、勢いあまって忍び込んだ場所がまずかった。
ゆでたまごひめは、ころころころがってミートボールのたれへばっちゃーん!
でてきた茶色の大きなゆでたまごひめをみーとどろぼーるたちは、仲間だと勘違いして・・・。
毎回、好奇心旺盛、無鉄砲でキュートなゆでたまごひめが大活躍する愉快な物語。
登場するのはすべて美味しそうなお弁当の中身なのですが、
「ゆでたまごひめ」シリーズに登場する悪者たちはみんなどこか憎めなくてかわいいのです。
今回のみーとどろぼーるたちもきっと悪気はなかったのかな?
前作同様、ユーモアたっぷりの物語を世に送り出している苅田澄子さんと
和風テイストの色彩と筆のタッチがたまならく素敵な山村浩二さんがタッグを組んでいます。
先の読めないジェットコースターのような展開にもう夢中でページをめくってしまう絵本です。
これまで以上にお弁当が愛おしくなっちゃうかも。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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