風にのるトランペット、ドラムの響き、やがて、銀色にひかる天幕がむくむくとたちあがり、サーカスの幕があく……。なつかしさとやさしさを含んだ独特の画風で人気の画家の、初めての硝子絵画集。どこか不思議で透明なその絵のかなたに潜むものを、詩が一本の弓となり、ちいさな旋律にかえて紡ぎ出す。手のひらにのる、ちいさなサーカス小屋。
不思議な世界に引き込まれてしまいました。
サーカスなのに、ちょっと疲れたサーカス団員や、動物たちが、使いものにならなくなった自分を独白しているような気だるさに包まれています。
絵はまさに幻燈のように、走馬燈のように、少し現実感から距離があります。
そんな世界を楽しむ大人のための絵本だと思いました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
|