川辺にやってきたかこちゃん。
川の流れを見ていると、チョウチョがやってきて、
「ああ、ちょうど いいところに おはなが あって よかったわ。
ここで ちょっと ひとやすみ しましょう」とかこちゃんに、とまりました。
すると、かこちゃんは丸いタンポポになって、チョウチョを休ませてあげました。
今度は魚がやってきて、タンポポのかこちゃんの日陰で昼寝をしようとします。
かこちゃんは大きな木になって、魚が休める木陰を作ります。
カモがやってきたら、「風」に、空に舞い上がったら「雲」に、次々と姿を変えていくかこちゃん。
しかし、雨雲がやってきて、ちいさなかこちゃん雲を覆いつくしてしまいます。
かこちゃんは、次に何に姿を変えるのでしょうか……。
いろいろなものに姿を変えて、生き物や自然の中に溶け込んでいくかこちゃんの様子が楽しく、私たちの想像力をどんどんふくらませてくれることでしょう。
「ふわ ふわん」「ゆら ゆらん」「ほわ ほわん」という擬音語の優しい響きもとても心地よく耳に残る作品です。
絵本を読み終わった後は、かこちゃんの様に、いろいろなものに姿を変えてみたくなっちゃうかも?
春の野原の温かさをぜひ、感じてみてください。
(木村春子 絵本ナビ編集部)
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