トルーシー・トルトルのパパはおおどろぼう。
こんな、ちょっとびっくりする出だしから、おはなしは始まります。
主人公のトルーシー・トルトルは、どろぼう稼業のパパ、トビー・トルトルの事をいつも心配し、お説教しています。
「どろぼうはダメなんだよ!」
けれどもパパは「わっはっは」と笑うだけ。ちっとも聞いてくれません。
ある日パパとトルーシーは動物園へ出かけます。
トルーシーは行く前から「もしどろぼうしたら、しいくがかりさんにたのんで、トラにおしおきしてもらうからね!」
ところがパパはやっぱり「わっはっは」と聞き流し、 ペンギンからはさかなを、赤ちゃんからはガラガラを・・、 相も変わらずいろんな物を人からも動物からも盗んでいます。
そんな親子の様子を見ていたトラは…
愛と勇気を持って、大人に「NO!」と言える正義感の強いトルーシー。 作者は実際にこんなトルーシーのような子どもに出会い、この作品のインスピレーションを得たのかもしれませんね。
『ライオンをかくすには』『ロバのジョジョとおひめさま』などで人気のイギリスの絵本作家、ヘレン・スティーヴンズが描く、動物園を舞台にした、トラと女の子とパパの楽しくユーモラスなおはなしです。
(福田亜紀子 元絵本編集者)
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トルーシーのパパはおおどろぼう!
あちこちで、ちょこっとものをぬすんでは、ホイホイと自分のふくろにいれてしまいます。
「どろぼうは、ダメなんだよ!」と、トルーシーはいうのですが、
パパはちっともいうことを聞いてくれません。
そんなある日、ふたりはどうぶつえんにいきました。
困ったことに、パパは、そこでも
ペンギンのえさや、おばあさんのぼうし、
いろんなものを ふくろにいれはじめます。
困ったトルーシーのようすを見ていたのは……。
女の子とパパとトラの
ユーモラスで、ほんわかとこころがあたたまるお話です。
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