小さな小さな主人公、じっちょりん一家のお話を通して、コンクリートや道の隙間から力強く生えている、名前も知らない「雑草」たちに目を向けるきっかけを作ってくれた「じっちょりん」シリーズ。
春になればせっせと植えた野の花の種たちが咲き誇り、暑い夏には日陰を探しながら種探し、秋になれば池の近くでおつきみを楽しむじっちょりんたち。働き者で季節の楽しみ方もちゃんと知っている彼らの生活に、すっかり心を奪われてしまった方も多いはず!一体どこを探せば彼らに会えるのでしょうね。
さて、季節は霜柱も立つようになった寒い冬です。
どんなに元気なじっちょりんたちだって、種を探すのは無理なはず。
それでは、どうやって冬の間を過ごすのか。シリーズ最新作で楽しみましょう。
道に植える種もすっかりからっぽ。パパじっちょりんはみんなに言います。
「おじっちょりんとおばっちょりんの家で、冬を過ごそう」
どうやら、じっちょりんたちには冬の間を過ごす家があるようです。
想像するだけでワクワクしてきますよね。
向かう途中の道すがら、温かい春を待つ草花を観察します。
太陽の光をたくさん浴びるために、地面に葉っぱを広げる様子をロゼットって言うんですね。
寂しい景色の中、色鮮やかに咲いているのは寒椿。いいにおいがしてくるようです。
じっちょりんたちとのお散歩は、やっぱり楽しいです。
さてさて裏山につくと、ようやく家にたどりつきます。目印となる入り口の階段をどんどん降りていくと・・・?
感謝の気持ちを持って心を温めるじっちょりんたちの冬。
何だかとっても楽しそうでうらやましくなっちゃいます。
そして今回は、おじっちょりん、おばっちょりん、他にもじっちょりんたちの仲間が勢揃い!
それぞれの名前や家族構成までわかっちゃいますよ。こちらも今作の注目ポイントですね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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