「はだしに なっちゃえ」
そう言って、背景には砂の上にはだしで立っている子どもの足。
もう、表紙をひと目見ただけで、真夏の海を思い出しワクワクします。
そうです、子どもたちは裸足になっちゃえばいいのです!
水着を着込んで、浮き輪は肩にかけ、ビーチサンダルをはいて、
思いっきり駆けていく先に待っているのは…広い海!
波しぶきが見えるところまで来たら、ビーチサンダルは「えいっ」。
脱ぎすてたら、ここから裸足で走ります。
「あっちっち」「あっちっちい」
海の水を含んだ砂までくれば、ひんやり。
あ、大きな波がきたーー!
波と一緒にひいていく砂がずずうー。なんだかくすぐったい。
期待どおり、この絵本には、言葉の響きと躍動感あふれる絵によって、海水浴の楽しさがたっくさん詰まっています。そして、なにより嬉しいのは、足の裏で直接かんじたあの感覚、砂や水、貝殻を踏んだ時などの感触がよみがえってくること。子どもの頃に感じたあの新鮮な驚きは、今になったって忘れることはありません。
だからね。
子どもたちは、どんどん裸足になっちゃえばいいのです。
海に行けない年は、この絵本で。
今年の夏も楽しんでくださいね!
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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