草原で男の子が木の根もとに座っていると、
地面がぐわりともりあがります。
木とともに歩き出した男の子は、
大地と空と海と、人間と、あくしゅして、つながって……。
彫刻家でもある作者は、東日本大震災による津波でアトリエに設置していた彫刻
作品をすべて失いました。3.11から2年が経ち、東日本大震災も福島第一原
発事故も、まるで何ごともなかったかのように風化しそうな気配の中、3度目の
春がめぐってきました。すべてを失い、分断され、壊れていくように見える世界
でなお、大地と海と空と、人間と、つながり、愛し続けたい。
「3.11を決して忘れない」―決意を新たにする1冊です。
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