『らっこのラッキー』につづく第2作目。
のんびりやのらっこパパ、やさしいママ、げんきなラッキーの3人家族が、静かな海にくらしています。
ある日、貝を採りにいくためにパパとママは出かけ、ラッキーはひとりでお留守番をすることになりました。
ぷかぷか海にひとりぼっちで浮かび、見えるのは雲ばかり。
「あ〜あ、おるすばんなんて だいきらい。」
ラッキーがおやつの貝を食べようとしたとき……ポチャン!
貝が海に落ちてしまいました!
ラッキーはあわてておいかけますが、一足先に、大きなあしかが、貝をひろってぱくり。
がっかりするラッキーに、チャッピーという名のあしかは、おわびに海のなかを案内してあげるといいます。
ラッキーはチャッピーと一緒に海のなかへもぐっていって……。
いりやまさとしさん独特のやさしいタッチで描かれる、海の世界がすてきです。
青、薄緑、藍色と、すこしずつ変わっていく海の色。
海藻たちの海のお花畑や、薄暗い場所で光をゆらすくらげたち、もっと深いところの「海のおばけやしき」。
たくさんの「はじめて」に出会うラッキーは、わくわく、どきどき。
息苦しい深い海からようやく海上へもどり、島にのぼってほっと一息……と思ったら、島じゃなくてそれは……!?
ほほえましい場面をどうぞお楽しみに。
パパやママと離れてすごすひとときに訪れた出会いと冒険。
まだまだパパとママのあいだでぷかぷか浮いている、かわいいラッキーだと思っていたら。
いつのまにかお友達ができて、ちょっぴりたくましくなったみたいですよ。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
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<いりやまさとしが描く愛らしいらっこの絵本、第2作>ラッキーの家族は、静かな海で暮らしています。今日は、パパとママが貝を採りにお出かけ。お留守番のラッキーが貝を割って食べようとしたとき、ポチャン! 貝を海に落としてしまいました。ラッキーが潜って拾いにいくと、ちょうどあしかが見つけて、ぱくり。「あ!それ、ぼくのおやつなのに〜!」「あれ、きみのかいだったの?ごめん、ごめん。おわびにうみの中を案内するよ」ラッキーは、あしかの案内で魚の群れに出会ったり、お花畑のようなイソギンチャクやゆらゆら光るくらげを見たり、沈んでいる船を見つけたり…。そうするうちに息が苦しくなり、浮かび上がって島にたどり着いたと思ったら…!?
初めて友達と出会い、楽しい体験をしたラッキー。
これからいろいろなことを経験する子どもたちにぴったりのお話です。
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