台所にいるのは「にゃべ」「まにゃいた」「バニャニャ」。
おひるごはんの時は「キャッツカレー」、「にゃん粉」を使って出来上がったのは「ニャッフル」「ドーニャツ」「ビスキャット」。
…なにを言っているのかといえば、これみんな「ぼく」のにゃんた。
にゃんたはちょっと変わったねこなのです。
外に出れば「にゃんバランス」のスニーカーになるし、ニャンキースというチームで大活躍だってしている。もちろん得意なのは「ニャックルボール」。おかあさんの「ネッコレス」になっておでかけしたり、「ネコタイ」になっておとうさんの会社にいって「ニャイホン」として人気者になったり。驚くほど行動範囲の広いにゃんた。夏になれば、一緒に海におでかけだってします。
ぼくとにゃんたは、こんな風にいつも仲良し。でもある日、ともだちが突然ぼくに言った言葉に、にゃんたは驚いていなくなってしまったんだ……。
人気現代アーティストとして活躍されている鈴木康広さん初の絵本は、ページをめくるたびに全身の力が抜けていく、ゆるくてかわいくて、ちょっぴり切ない「ぼくとにゃんた」のお話。
いつも当たり前に「ぼく」の目の周りにいたにゃんたが、当たり前じゃなかったって気づいたその瞬間。ふたりの世界はどうなっていくのでしょう。わたしもにゃんたにまた会えるかにゃ。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
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