これは、東京に住むともきくんが、お母さんとお父さんに連れられて古くて大きな親戚のお家にいった時のお話です。
お母さんたちが用事を終えるまで、親戚の家の子どもたちと一緒に遊んで待つことになったともきくんは、見たこともない立派なお家に興味津々です。
お家を眺めていると、ふと縁の下の暗がりを、なにかがするりと動いて入っていくのが見えました。
不思議に思いながらも、ともきくんは親戚のげんくんとつぐみちゃんにお家の中を案内してもらいます。
薄暗い家の中のいたるところに神棚やお札がはってあります。
「『八百万(やおよろず)の神様』といって神様はどこにでもいるんだよ。」とつぐみちゃんが教えてくれました。
ふたりによると、台所にはかまどの神様、古いものがたくさんおいてある納戸には、納戸の神様やつくもがみがいてどうやらお家を守ってくれているらしいのですが・・・。
三人がそんな神様のお話をしている時です!
薄暗い納戸の中にある古い箱から、例のともきくんが縁の下で見かけたものがはみでているのです。
「あっ!」と思わず言って、箱の中をのぞいた瞬間、からだがすーっとひきこまれていきました。
さて、ともきくんは一体どこに行ってしまったのでしょう?
日本では、毎日の暮らしの中に自然と溶け込んでいる「八百万の神様」。
絵本の中でも、おまんじゅうが半分食べられていたり、つぐみちゃんのハンカチが消えてしまったりと不思議なことがおこります。
あなたのお家でも時々そんなことありませんか。それってもしかしたら・・・。
さて、その秘密は絵本の中で見つけてくださいね。
(富田直美 絵本ナビ編集部)
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