あめあめふれふれ ねずみくん あめあめふれふれ ねずみくん
作: なかえ よしを 絵: 上野 紀子  出版社: ポプラ社 ポプラ社の特集ページがあります!
雨がふってきたので、カサをさしたねずみくん。ところが仲間がつぎつぎやってきて、「カサなんていらないよ!」しょんぼりしていたねずみくんですが……。
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「死んじゃうなら、読むのやめましょう」って思われると困るんですが…(苦笑)

カナガキ:『シニガミさん』が発売されたのが2010年の9月で、今年新たに『シニガミさん2』が発売されますよね。今日、インタビューの前に初めてカバーを拝見させていただいたのですが、一作目と対照的な白いカバーなんですよね。

宮西:「手を抜いたわけじゃないですよー」と声を大にして言いたいです(笑)。
「2」って入れただけじゃん…って言われそうで…。

カナガキ:いえいえ(笑)。並べると映えるだろうなーと思いました。
今回は内容がかなりヘビーといいますか、一作目とは違った展開で衝撃を受けました。『シニガミさん2』で表現したいと思った内容、思いを聞かせていただけますか?

宮西:一作目は、読者がブタくんとオオカミくんは死んじゃうんだ…と思いながら進んでいって、最後のどんでん返しで良かったーと安心したと思うんです。「シニガミさんっていい奴じゃん!」って思ってくれた方も多いと思います。でも、やはり僕は、死を通して生きることの大切さを伝えたい。だから、今回は本当にウサギちゃんは死んでしまいます。…こう言って、まだ読んでいない人が「死んじゃうなら、読むのやめましょう」って思われちゃうとすごく困るんですが…(苦笑)。死んだ人を、生きている人がどう思ってあげられるのか…それが今回のテーマで、伝えたかったことです。

カナガキ:今回、ブタくんとウサギちゃんがすごく仲良しで、幸せで…、お互いが大好きだって分かる前半部分があるから、より一層、2人がケンカしてからの展開が切なかったです。

宮西:ケンカの原因をどうするかはすごく悩みましたね。ウサギちゃんは大好きなブタくんからひどいプレゼントをもらったと誤解して傷ついて、ブタくんは大切なものを壊されてしまったことに傷ついて…。あとここで書きたかったのは「死んじゃえ!」って一言です。ブタくんはこの一言が、ウサギちゃんを殺しちゃったんじゃないかとすごく後悔するんです。言葉には言霊が宿るんだよ…という訳ではないですが、子どものケンカでも良く聞こえてくる言葉ですよね。

カナガキ:ウサギちゃんとブタくんのすれ違いと、誤解が誤解を生む展開が本当に畳み掛けるように訪れて、お話にぐんぐん引き込まれていきました。そして、真相を知ったときの「ウサギちゃんのところに連れて行って!」というブタくんの叫び。「分かるんだけど、それじゃやっぱり違うんだよ…」って思った直後に、シニガミさんが「バカモノー!」って言ってくれて、すごく快感でした。

 

宮西:そう言ってもらえると、とても嬉しいです。

カナガキ:そして、ラストのブタくんの決意。これは今、生きている僕達全員が思う、死に別れた人へのメッセージだと感じました。この言葉に対するシニガミさんの「ぜんぶウサギちゃんにつたえましょう」という言葉に、「この気持ちは無駄じゃないんだ、死んでしまった人にも伝わるんだ…」とすごく救われました。

宮西:このシニガミさんの言葉は、絶対入れたかったんです。大切な人と死別したとき、誰もが思うんですよね。「もっと色々してあげればよかった…」「あんなこと、言わなければよかった…」って。そんな後悔を、「大丈夫なんだよ」「今、そう思うことはきっと伝わっているんだよ」って言ってあげられる。メッセンジャーという存在としてシニガミさんを描けたのはすごく良かったです。

カナガキ:『シニガミさん2』を制作する過程で、大変だったことはありますか?


製作段階のラフを見せてもらいました。

宮西:一作目にも通じることなんですが、登場人物どちらにも感情移入してもらえるようにお話を作っていくのが大変でした。ラフの段階では、ブタくんの感情がかなり激しくて、意地悪に感じられる部分もあり、修正しました。あと、最初2人は男同士だったんですけど、ウサギちゃんを女の子にして、恋愛要素を加えたりしました。

カナガキ:恋愛感情が入った方が、より裏切られたときの感情が深く描けそうですよね。

宮西:でも、絵本で男女を描いたことがあまりなかったので、どう描いたらいいか悩みましたね。昔を思い出したりして…ちょっと恥ずかしかったです(笑)。「宮西さん、こういう願望があるの?」って思われるんじゃないかって…。

カナガキ:今回も前回同様、ページのいたるところにシニガミさんが出てきていますよね。

宮西:

そうですね。一作目で、ページに登場するシニガミさんがすごく好評だったので、今回は可能な限り全ページに登場させようと思いました。シニガミさん探しをしていただいても楽しんでもらえると思います。

 

 

 

 

 

長谷川義史さんと一緒に『シニガミさん』を読み聞かせしました!

カナガキ:『シニガミさん』は第21回けんぶち絵本の里大賞を受賞されてますよね。宮西さんは過去に「おとうさんはウルトラマン」シリーズや「ティラノ」シリーズでも受賞されていますが、今回、『シニガミさん』での大賞受賞には、特に思い入れなどはあったんでしょうか?
※ けんぶち絵本の里大賞…北海道剣淵町で毎年行われている、来館者参加型の絵本賞。

宮西:実は、めちゃくちゃありました(笑)。
僕は今までに大賞、ビバカラス賞と何度も受賞させていただきました。僕自身は、賞をもらうことよりも、いろんなタッチで描いた作品をみんなが楽しんでくれることが単純に嬉しかったですね。でも『シニガミさん』はキャラクターとしてはすごくマイナーで、表紙も黒くて、カナガキさんだって最初読むのを躊躇したくらい…(笑)。そんな絵本だから、受け入れてもらえないかもしれないという思いはありましたね。だから、大賞の連絡が来たときは嬉しかったですね。

カナガキ:なんでも、長谷川義史さんと『シニガミさん』の読み聞かせされたとか…?

宮西:そうなんです。毎回、授賞式で大賞受賞作品を作家が読むんですが、『いいから いいから4』でビバカラス賞を受賞した、長谷川義史さんと編集さんと3人で配役を決めて、『シニガミさん』の読み聞かせをしたんです。長谷川さん、ぶっつけ本番でシニガミさんをやってくれたんですが、本当に上手! シニガミさんってこんな声していたんだーって、納得しました(笑)。

カナガキ:いいですねー、長谷川さんのシニガミさん(笑)。聞いてみたいです!

宮西:いやいや、カナガキさんも一緒にやりましょうよ! 是非、シニガミさん役で(笑)。『シニガミさん』の読み聞かせをみんなでやると、すごく面白いですよ(笑)。

けんぶち絵本の里大賞授賞式では、シニガミさんの雪像があったり、地元の小学校へおはなし会をしたり、イベントが盛り沢山でした。

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宮西 達也(みやにしたつや)

  • 1956年静岡県生まれ。日本大学芸術学部美術学科卒業。「きょうはなんてうんがいいんだろう」(鈴木出版刊)で講談社出版文化賞絵本賞を受賞。「パパはウルトラセブン」(学研刊)などでけんぶち絵本の里大賞を受賞。「おとうさんはウルトラマン」(学研刊)などの作品がある。

作品紹介

シニガミさん2
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作・絵:宮西 達也
出版社:えほんの杜
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作・絵:宮西 達也
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