INSECT LAND(インセクトランド)ホタルのアダムとほしぞらパーティー INSECT LAND(インセクトランド)ホタルのアダムとほしぞらパーティー
作: 香川 照之 ロマン・トマ  出版社: 講談社 講談社の特集ページがあります!
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絵本ナビホーム  >  スペシャルコンテンツ  >  インタビュー  >  『じっちょりんのふゆのみち』『のはらでまたね』かとうあじゅさん、はせがわさとみさんインタビュー

───「じっちょりん」シリーズ1冊目となる『じっちょりんのあるくみち』が誕生したのが2011年、それから毎年1冊のペースで新刊が発売され、今回の『じっちょりんのふゆのみち』で4冊目となりました。じっちょりんの冬のおはなしを描き上げた感想はいかがですか?

冬のおはなしが一番難しかったので、描き上げることができてとても嬉しかったです。

───「じっちょりん」シリーズは『じっちょりんのあるくみち』が春、2冊目の『じっちょりんのおつきさま』が秋、3冊目の『じっちょりんのなつのいちにち』が夏と季節を通して、じっちょりんの暮らしを描いています。冬、植物の少ない中でじっちょりんたちがどういう生活をしているのか、とても興味がありました。

じっちょりんは普段は住処を転々として種を集め、種が空っぽになると別の場所に移るという生活をしています。でも、冬はちゃんと帰るお家があってほしいと思ったんです。「ただいま」と言ったら「おかえり」と応えてくれる家があるのが良くて、このストーリーが生まれました。

じっちょりんのふゆのみち
じっちょりんのふゆのみちの試し読みができます!
作:かとう あじゅ
出版社:文溪堂

霜柱も立つようになった寒い冬、じっちょりんたちは、冬の姿で温かい春を待つ草花を観察しながら、冬に過ごす家に向かいます。そこには、おじいさんやおばあさん達も待っていました。冬の草花の生体や名前も分かる絵本。

───最初に出てくる霜柱のシーンにまず圧倒されました。じっちょりんの目線で見ると、こんなに高い氷の壁になるんですね。

冬のおはなしではまず、じっちょりんたちがどんな場所を歩いて、何に出会ってほしいかを考えました。その中で、霜柱、ロゼット、寒椿などいろいろアイディアを出して、1冊に込めたんです。

───実はこのロゼット、以前絵本ナビで連載をさせていただいた「じっちょりんの できるまで」の中の構想メモの段階ですでに登場しているんですよね。>>>

そうなんです。冬は植物が少ないのですが、まったくなくなってしまうのではなく、よーく見ると、形を変えて冬を越す姿を見ることができるんです。

───地面に広がる様に生えている植物の姿を見たことはありましたが、それが「ロゼット」という名前がついているのをはじめて知りました。

元々は、バラの花びらの開き方から来ている言葉なのだそうです。ロゼットのページに登場している植物は、ほかの「じっちょりん」シリーズにも登場するので、春や夏はどんな姿になっているか…など見てもらえると嬉しいですね。

───ロゼットを見ただけで、「これはハルジオンだよ」なんていえると、植物博士っぽいですよね(笑)。そして、椿のページ。鮮やかな色が一際目を惹くページです。

じっちょりんたちが冬ごもりをする季節は冬の入り口にしたかったのです。でも、椿は早春に開花するので、どうしても季節が合わなくて…。絵本の中では寒椿を描きました。登場する花の開花時期などは、植物監修の方にアドバイスをいただいて、時期がずれたりしないように気をつけました。

───絵本に登場する植物にはしっかりとプロの目も入っているんですね。

『じっちょりんのあるくみち』を出版したとき、道の隙間や側溝、街路樹の脇から生えてくる植物は、みんなじっちょりんの仕業なんだと思ってくれる子どもたちが多くいたので、植物に関して、現実と違うことを描くことはしたくなかったんです。

───知識としてしっかりした部分を抑えつつ、雪のページはとても想像力をかき立てられる世界ですよね。


私たちから見たら、小さく見える雪も、じっちょりんの大きさでは、結晶まで見えるということを描きたかったんです。


───よーく見ると、顔の様に見える結晶もありますよね…。

今まで、「じっちょりん」シリーズでは、ハート探し遊びを入れていたんですが、『じっちょりんのふゆのみち』では、ハートがとても沢山出てくるので、今回はプラスアルファで「隠れ顔探し」を各ページに入れてみました。遊び心なので、特に答え合わせはないのですが、探して遊んでもらえたら嬉しいです。

───そうなんですね! ページをめくる楽しみが何倍にもなりますね。あじゅさんが言われるように、今回のおはなしでは「ハート」が「ありがとうの きもちを つたえる」という大事な意味を持っていますよね。それが最後には、じっちょりんのお家をあたたかくする役割もあって…。私たちは冬を越すには暖房器具が必須ですが、じっちょりんはそういう道具を使わないで、「ありがとうのきもち」で冬を過ごすんだなと思うと、とても温かい気持ちになりました。

今回のおはなしでは、今まで、物語の片隅で登場していたハートの切り抜きに意味を持たせたいなと思っていました。そうしたら、おはなしを思いつくのにすごく苦労して…。私が考えるより、じっちょりんを探して聞いた方が早いんじゃないかと思うくらい、時間がかかりました。

───じっちょりんに聞きにいく!?そんな苦労があったんですね(笑)。 そして、今作では、シリーズの中で姿は見せていたけれど名前は分からなかった、じっちょりんの仲間たちが初公開されていますよね。

見返しの前後で名前と一緒に紹介しているのですが、100の仲間たちを今回出すことができました。みんなが集まる場面には全員登場させています。

───「ゆっちょりん」や「あっちょりん」「ぼっちょりん」、名前がとてもユニークで、姿や家族構成も少しずつ異なりますが、それぞれ名前の由来はあるのでしょうか?

名前は全部意味を持たせていて、「ゆっちょりん」はお湯みたいな頭をしていて、「あっちょりん」は飴玉の形の頭、頭が帽子みたいだから「ぼっちょりん」と名付けました。おはなしの中には名前の由来など出てこないので、みんなでいろいろ想像しながら由来を考えてもらえたら嬉しいですね。

───そうして無事、おじっちょりん、おばっちょりんの家に着いて春まで冬ごもりをするのかと思ったら、雪遊びをしている場面が出てきて(笑)。やっぱり雪が降ったら遊びたいですよね!そして、最後はシリーズ恒例のじっちょりんたちの歩いた道が分かる地図なんですが、ここには秘密があるとか…?


シリーズ4冊で1枚の大きな地図が完成するんです!

───うわあ、ほんとだ!!並べて見ると、本当に壮観…。じっちょりんたちが移動を繰り返しながら生活している様子を感じることができました。

私も、やっと4冊揃い、地図でじっちょりんの世界を見せることができて、本当に嬉しかったです。

───季節をテーマにしたじっちょりんのシリーズは、4冊で完成ということなのですか?

私としては、じっちょりんで絵本作家としてデビューできて、4年をかけてじっちょりんの季節を描くことができて、まだ続編に関しては全くイメージできていないのですが、編集者さんが、「この4冊で第1期の完結ですね!」と言ってくださったので、まだまだ描かせていただくことができそうです。

───この次、どんなじっちょりんたちの世界を私たちに見せてくれるのか、とても楽しみになりました。最後にじっちょりんファンに向けてメッセージをお願いします。

今回も冬の時期に身の回りにあるロゼットや植物、雪を沢山描きました。ロゼットを見つけたら、春にどの植物が出てくるか当てっこしてもらえたら嬉しいです。あと、地図をつなげて見てほしいので、シリーズを通して見てほしいです。

続いて、『のはらで またね』のはせがわさとみさんへのインタビューです!>>>

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かとう あじゅ

  • 東京生まれ。幼いころの絵本が好きな気持ちのまま現在に至る。
    絵本ワークショップ「あとさき塾」出身。
    作品に「ただ よんだだけ」「なかよしスタンプがたまったら」(おはなしプーカ・学研)がある。「じっちょりん」シリーズは、『じっちょりんのあるくみち』、『じっちょりんのなつのいちにち』、『じっちょりんとおつきさま』、『じっちょりんのふゆのみち』(全て文溪堂)がある。

はせがわ さとみ

  • 1980年静岡生まれ。絵本ワークショップ「あとさき塾」で学ぶ。2012年、第18回おひさま大賞最優秀賞を受賞。絵本に「とんでったぼうし」(おはなしプーカ 学研)、「おばけのドレス」(絵本塾出版)、「こうくんとちいさなゆきだるま」(小学館)、「のはらでまたね」(文溪堂)などがある。

作品紹介

じっちょりんのふゆのみち
じっちょりんのふゆのみちの試し読みができます!
作:かとう あじゅ
出版社:文溪堂
のはらでまたね
のはらでまたねの試し読みができます!
作:はせがわ さとみ
出版社:文溪堂
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