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作: 岩田 明子  出版社: 大日本図書 大日本図書の特集ページがあります!
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5才までに「一音一音ハッキリ読み」を身につけよう!

───先ほど、小さな子どもを持つお母さんを対象に、全国で古典文学の音読会を行っていると仰っていましたが、音読会ではどんな作品を取り上げているのですか?

基本的には、最初に古事記の元となったといわれる古代語「カタカムナ文献」を最初に音読します。『徒然草』の音読をするよりも、カタカムナの音読をした方が、子どもたちの国語力はアップします。その後、『古事記』、『万葉集』、『古今集』と読みます。

古今集』は、平安文学の基礎となった音を持つものなので、ここである種、日本語の音が決定されたといえます。そして『伊勢物語』の冒頭、『竹取物語』、『源氏物語』、『枕草子』、『更級日記』、『大鏡』、『梁塵秘抄』、『方丈記』と進みます。
ここまでは、和歌を詠むような「大和読み」で読むのがオススメですが、『方丈記』は神社の宮司さんが読むような「祝詞読み」をするとハマるように書かれています。
そして『平家物語』。『平家物語』の優れている点は、琵琶法師によって、全国各地に広められ、それまで美しい音に触れてこなかった人々にも広まりました。
平家物語』によって、日本語が確立され、それ以降はあまり変化がないといえると思います。


───そんなに、たくさんの作品を読まれるんですね!

いえいえ、まだ続きます(笑)。

室町時代には世阿弥が現れて、「能」という最高の文学形体を完成させました。
1600年に入り、俳諧がはやりますが、その決定的なものが井原西鶴の作品と松尾芭蕉の『奥の細道』。それから近松門左衛門、十返舎一九が出てきます。なかでも抜きんでているのが滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』。
明治時代を代表する森鴎外の文章は『里見八犬伝』が無ければ生まれなかったと思います。その森鴎外の『舞姫』、樋口一葉の『にごりえ』は江戸時代の音を明治に伝承している文学といえます。
そうして、明治時代の翻訳文学の中で、福沢諭吉が生み出した翻訳文を読む。
……ここまで読むと、今、作家として活躍している人たちのベースとなっている日本語の音をほぼ入れることができます。

───……学生時代にやった現代語の授業を、超スピードで振り返っている気分になりました(笑)。日本語の音を身につけるのはかなり大変なことですね。

改めて勉強をすると思うと、ハードルが高いですが、戦前は学校で古典文学を音読して、家ではお祖母さんがお経を唱えていて、お祖父さんが俳句を読んでいて、お母さんが昔話を語ってくれて……ということが日常でした。だから、自然と美しい日本語が耳から入ってきて、日本語了解能力も高かったんだと思います。

───今はなかなか、そういう環境になることが少ないから、松永さんが「音読会」で多くのお母さんたちに提唱しているんですね。

最初のうちは、古典文学の日本語を音読している「ふり」をするだけでも良いと思います。そうすると、子どもに古典文学の持つ美しい音が入ってきますし、合わせて、本を読む環境も定着します。それだけでも十分です。逆に、5歳くらいまでの時期に母親が汚い言葉を発していたり、テレビを流したままになっているようだと、日本語了解能力の習得は非常に困難になります。

───この「一音一音ハッキリ読み」はお父さんもできることなのでしょうか?

もちろんできます。ただし、女性の方が基本的に協調性が高いのか、「一音一音ハッキリ読み」を習得する速度は男性よりも早いと思います。

───今回は「一音一音ハッキリ読み」のことを中心に、おはなしを伺いましたが、『将来の学力は10歳までの「読書量」で決まる!』には、本を読まずにはいられない「環境」の作り方や、自分からどんどん読書する子になる方法など、日本語了解能力を習得するための実践的な内容がたくさん紹介されているので、続きはぜひ、本を読んでもらいたいと思います。最後に、絵本ナビユーザーのみなさんに向けて、この本のみどころを改めて伺えますか。

私は、単に勉強ができるだけではなく、その子が幸せに、健やかに伸びていくことを目標に長年教育に携わってきました。

まさに今、AO入試の方法は変わりつつあり、今後は大学進学には、読書習慣があり、本を読めることが前提の世の中になっていきます。
そんな時代に親が我が子にできることは、10歳までに将来の柱となる絵本を選んで、十分な「読書量」を積んであげることです。そのためにこの本を出版しました。ここで紹介されている145冊を「一音一音ハッキリ読み」で何度も読み聞かせて、できれば古典も読むようにして、将来、本当の意味で幸せに、健やかに育っていく子になってもらえたら嬉しいです。

───ありがとうございました。

編集後記

30年以上、教育現場から子どもとその親と接してきた松永さん。インタビューではその膨大な知識の中から、日本語の「音」にスポットを当て、「古事記」から樋口一葉の「にごりえ」まで、日本文学史に輝く名文について解説してくださいました。文字では残せませんでしたが、朗々と文章を謳いあげるような場面もあり、言葉と共に音が体の中にまでしみ込んでいくような感じがしました。

今回は「一音一音ハッキリ読み」で行う読み聞かせを中心におはなしを伺いましたが、松永さんが主催している「V-net教育相談事務所」では、「一音一音ハッキリ読み」以外にも、「音読サイコロ道場」や「作文道場」など、気になるレッスンが行われているそうです。

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インタビュー・文: 木村春子(絵本ナビライター) 

撮影:所靖子

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松永暢史(まつながのぶふみ)

  • 1957年東京都生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科卒。教育環境設定コンサルタント。「受験のプロ」として音読法、作文法、サイコロ学習法、短期英語学習法など、さまざまなメソッドを開発している。教育や学習の悩みに答える教育相談事務所V-net(ブイネット)を主宰。『男の子を伸ばす母親は、ここが違う!』(扶桑社)が30万部のベストセラーとなり、シリーズ累計60万部に。他の著書に『今、なぜ、勉強するのか?』(扶桑社)、『男の子は10歳になったら育て方を変えなさい!』(大和書房)など多数。
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