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170種のくだものと木の実がこの1冊に!『くだものと木の実いっぱい絵本』ほりかわりまこさんインタビュー

みなさん、果物はお好きですか? 果物好きな方にぜひオススメしたいのがこの『くだものと木の実いっぱい絵本』(あすなろ書房)。ページをめくると、みなさんの大好きな果物が、花のときから、実を結ぶまで、とても美しいイラストつきで紹介されています。先日、絵本ナビで開催されたレビューコンテストでも、たくさんのレビューが集まった人気作品。今回はこの絵本の作者・ほりかわりまこさんのアトリエにお邪魔して、おはなしを伺いました。実は、絵本に登場する果物はすべて農家で取材をしていた…?!などおどろきのエピソードも飛び出したインタビュー。お楽しみください。

登場するすべての果物を観察して、スケッチをしました!

───どのページを見ても、みずみずしい果物がいっぱいに広がっている『くだものと木の実いっぱい絵本』。この本はどのようなきっかけで企画がスタートしたのですか?

もともと、仕事で果物をキャンバスに描くことが多く、アトリエに何枚も果物の絵が置いてあるんです。ちょうど、あすなろ書房の編集者さんが打ち合わせにいらしたとき、イーゼルの上のキャンバスに一枚のイチゴの絵のスケッチが置いてありました。それを見た彼女が「これで絵本の企画書を作っても良いですか?」とおっしゃって。私は最初、「え? このイチゴで絵本?」と思ったのですが、彼女はあっという間に企画書にまとめられて会社に企画を通し、絵本を作ることが決まったんです。

───一枚のスケッチ画から、絵本の企画がスタートするなんて、すごく珍しいですね。

そう思います。それで、どんな内容の絵本にしようか……と2人でいろいろ考えて、花のつぼみから、開花、結実、収穫までを追った絵本は見た事がないし面白そうだから、やりましょうかと話がまとまりました。やるとしても、まずスケッチをしなければいけないから、かなり時間はかかるわね……と2人で話して。結局4年かかりましたね。

───じっくり時間をかけて一冊を作り上げたんですね。絵本の制作はどのように進んでいったのですか?

まず、果物のスケッチをすることからはじめました。一番最初は、梨の花の取材でしたね。川崎市にある「久地の梨ぶどう農家」さんに突撃でお邪魔したんです。そうしたらそこにとても優しいおじさんがいて、とても親切にしてくださって……。たまたまその果物農家さんが、なし以外にもブドウやイチジク、キウイなんかも栽培していたので、絵本に出てくるほかの果物もスケッチさせていただくという、長〜いお付き合いになったんです。


果樹農家さんは、絵本の中にも登場しています。

───絵本に出てくる果物のうち、何種類くらいのスケッチを実際に描いたのですか?

この川崎の梨ぶどう農家さんだけでなく、いろいろなところへスケッチに出かけましたが、絵本に出てくるずいぶん多くの果物のスケッチをしました! 花だけでなく、実のなりかけや収穫直前、それと同じ果物でも品種の違うものは集められるものをすべて集めて、スケッチしています。


貴重なスケッチの一部を見せていただきました。

───絵本の中に出てくるもの全てですか?! それは4年間あっても足りないくらいの量ですよね。

そうですね。同じ時期に花が咲いて実がなる果物が多いシーズンは大変でしたね。この花を描くのに熱中しすぎて、同時期にスケッチする予定だった別の実の時期を逃してしまって、次の年に持ち越しになったり……。

───いろいろな地域に出かけていって、取材をしなければならなかったのではないですか?

一番遠かったのは沖縄のパイナップル畑の取材ですね。パイナップルの花は熱帯植物園で見ることができましたが、どうしても実がなっているところを見たくて、沖縄まで行きました。

───すごいバイタリティですね! 

あとは、山梨の笛吹川フルーツパークに出かけたり、熱帯植物園にトロピカルフルーツを見に行ったり、銀杏のスケッチは渋谷区の街路樹です(笑)。2011年の春になしの花でスタートして、2015年の初夏にラズベリーの花で終わりました。

───今の時代ですと、インターネットも普及しているから検索をかければ花の画像がたくさん出てくると思うのですが、なぜ、実際に取材に行って、スケッチすることにしたのですか?

花の画像なんてネットにたくさん出てくると思いますよね。私も最初、そう思いました。でも、実際に調べてみたら、花のつぼみとか、成熟前の果物などは出てこないんですよ。運よく見つかったとしても、写真だと花の形やがくの数、めしべとおしべの形など、細かいところを見ることができなかったんです。なので、この絵本を作るためには、ひとつひとつ取材をしてスケッチをするしかありませんでした。


「いちご」

───しっかりと取材をしたからこそ、実のつく様子や花のにおいまで、絵本の中に生かされているんですね。スケッチをするときはどんな格好で出かけていくのですか?

バッグに100色の色鉛筆とスケッチブックを入れて、黒い麦藁帽子をかぶって出かけていきます。首には虫眼鏡を3個。高い木になっている果物をスケッチするときは、脚立を持っていってその上で、虫眼鏡で見ながら描いていくんです。


愛用のスケッチブックと虫眼鏡。虫眼鏡は度数の違うものを3つ持ち歩くのだそうです。

───花を見ながら、カラーで絵を描いていくんですね。すごく時間がかかりそうです。

スケッチをし始めたら、一日があっという間に終わってしまいますね。1年経った頃には黒かった麦藁帽子が日に焼けて茶色に変色していました。

───取材でのハプニングはありますか?

プラムの実の取材に行ったとき、脚立に乗ってスケッチしていたんですが、足場の悪いところに脚立を立てていたので、脚立が倒れて、地面に投げ出されたことがあります。色鉛筆も何もかもひっくり返ってしまって泥だらけ。それ以来、脚立を立てるときは足場をしっかり確認するようになりました。

───脚立から落ちるなんて、とっても危険! 

本当に、怪我をしなくて良かったと思います。あと取材をしていて大変だったのは日焼けですね。すぐに赤くなって熱を持ってしまうんです。でも、この時期、果物をいっぱい食べていたからか、ふしぎとシミなどは残らず、すうっと引いてしまって。「ビタミンCってすごい!」と編集者さんと2人ではしゃいでいました。

───堀川さん、見た目はすごく穏やかでおしとやかに見えるのですが、実はものすごく行動派なんですね。

スケッチになるとものすごく熱心に、マメに出かけていくと思います。果物の品種を並べて紹介している場面がありますよね。あのページに出てくる果物も全部集めて、味わってから描いています。


「ぶどういろいろ」「柑橘いろいろ」

───え、これもですか? すごい! もしかしてスイーツレシピも自分で作って描いているのですか?

はい、もちろん。これはもともと我が家で作っているレシピもありますし、友人から教えてもらってチャレンジしたものもあります。杏仁豆腐など工程が複雑なものは、結構大変でしたね……。

───オススメのレシピを教えていただけますか?

わが家のオリジナルレシピはパイナップルドーナッツ。パイナップルの酸味がドーナッツと合わさって、とっても美味しいです。あと、スイカのフルーツポンチやタルトタタンもお気に入りでよく作ります。基本、食いしん坊なので、私が美味しいと思ったレシピしか載せていません。


堀川さんお墨付き! 「パイナップルのドーナッツ」レシピ。

───堀川さんのお墨付き! どれもおいしそうです。

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ほりかわりまこ

  • 1965年東京都生まれ。東京芸術大学大学院美術研究科修了。絵画による個展で作品を発表するいっぽう、子どもの本に絵を描く。絵本も多数制作 。今昔物語絵本シリーズ『大納言とおどるきのこ』『童のおつかい』など(偕成社)、『おへやだいぼうけん』(教育画劇)、『げんくんのまちのおみせやさん』(徳間書店)、『くまちゃんとおじさん、かわをゆく』(ハッピーオウル社)、『氷河鼠の毛皮』(三起商工)、挿絵に『立原道造』(あすなろ書房)ほか。

作品紹介

くだものと木の実いっぱい絵本
くだものと木の実いっぱい絵本の試し読みができます!
作:ほりかわりまこ
監修:三輪 正幸
出版社:あすなろ書房
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